昨日から降っていた雨は、庭にたくさんの栗を置き土産にして去っていった。
今頃の雨や風は木の実をいっせいに落とすので、雨上がりが楽しみであったが、今は動物と競ってまで拾うことも無くなった。
去年のクルミや堅くなった栗の実が残っているが、保存食にするよりは、旬の味覚をその時に楽しむだけ方が良さそうだ。
田も稲束も濡れてしまったが、籾の中まで滲み込まないので、数日秋晴れが続けば大丈夫だろう。
昨日のテレビのニュースで、スズメバチに刺されお年寄りが死亡したと伝えていた。
ハチの大群に襲われて、数十ヶ所も刺されたショック死とのことだ。
以前、手の甲を刺されて、瞬く間に肩の辺りまで腫れ上がり、その痛かったことは忘れない。
毎年家の軒下や天井裏に巣をかけていたが、どう云う訳か今年は来なかった。
近所の家でも、新しい巣は見当たらない。
スズメバチの好物のミツバチが、少なくなってしまったのが原因なのだろうか。
ひと夏に何度も出遭うマムシも、今年は一度も見かけなかった。
近所の人に聞いても、今のところ見た人はいない。
怖いマムシはいない方が良いが、バランスが崩れて野ネズミやモグラが増えるほうがもっと困る。
スズメもめっきり減って、実った稲田に群がったり、ハサ干しの籾を食べに来ることがないので、キラキラテープや模擬カラスでで防ぐ風景も、山里から消えてしまった。
スズメがいなくなったせいか、カメムシや蛾の類が増えたのも気がかりだ。
昆虫や動物たちの世界でも、少子化が進んでいるのか、棲み難い環境になってしまったのかは分からないが、ここ数年の山里の変化は大きい。
ありふれたスズメやマムシが、人間のせいで絶滅したり、希少動物に指定されないことを願いたい。