昨日収穫した籾は艶やかな黄金色をしているが、籾摺りをすると茶色っぽい玄米になり、精米によって透明感のある白米になる。
籾摺り機や精米機を持っている農家もあるが、このあたりはコイン精米所で籾摺りと精米をする人が多い。
籾は何年も保存が出来るが、白米は劣化するのが早いので、必要な都度精米をして、いつもおいしいご飯を食べている。
今日も天気に恵まれて、田んぼの後片付けがはかどった。
猪除けの囲いに使っていたトタンを置き場にしまい、杭や紐なども片付けた。
切り藁も満遍なく田に撒いて、来年の田起こしに備えた。
隣の田んぼのおじいさんも、わが田を横切って干草を運んでいた。
藁は牛舎に使うので、その代わりに田んぼへは大量の干草を入れている。
運搬車に山のように積んだ干草が、不安定な小道で今にも倒れそうであったが、巧みに操って運んでいった。
干草を刻んで田に漉き込めば、土壌改良や肥料の効果があり、丈夫な稲も育つので、昔から行われている。
80歳を過ぎたおじいさんは、体のあちこちが痛いので、農作業はもう止めると言っていたが、それとは裏腹に来年の準備をしている。
後を継ぐ人もいないし、先祖伝来の田畑を荒地にするのが忍びなく、足腰の痛みを我慢して続けるのだろうか。
にわか百姓も、ぼつぼつ来年は手仕舞いをと思いながらも、夕暮れまで来年の仕込をしてしまった。