今日は風が北西に変わって、外を歩くと肌に冷たく感じた。
枯れススキが風になびき、緑の山が少しずつ色づいていく。
湿気を含んだ南の風は、太陽の光を借りないと稲束が乾かないが、乾燥した北の風は水分を早く抜いてくれる。
ひと夏の饗宴を楽しんだ田んぼから、虫たちも次々と消えて、今は元の静けさに戻っている。
取り入れが終わって、イナゴやカメムシがいなくなり、カエルやイモリも冬眠の準備を始めた。
命の営みから取り残されたはぐれカマキリは、冷たい北風に身を晒し、子孫を残すこともなく命を閉じる。
たくさんの命を育んだ田んぼも、間もなく降る雪の下で静かに春を待つ。
今日の朝食は、燻製器で作ったロースハムとタコの燻製を使った。
料理というほどではないが、生野菜とタコ燻は意外に相性が良く、ハムエッグは定番料理だが、厚切りハムはうまかった。
タコ燻は、中は軟らかくて外は歯ごたえもあり、おつまみに持って来いだが、まさか朝からいっぱいとはいかない。
ハムも色や形は良くないが、発色剤など添加物は使わないので、安心して食べられる。
北風が吹き始めて、燻製作りの好機を迎えたので、次は生ハムにトライしてみたい。