昨夜の雨も上がって、今日は秋晴れの高い空が広がっていた。
わが田んぼも黄金色に稔って、いつでも稲刈りが出来るまでに育っている。
地主兼師匠から、天気が良ければ30日に稲刈りをする旨の連絡があった。
すでに作業がし易いように、落水をして田面を固め、周りの草も刈ってあるので、いつでも出来る状態になっている。
落水は取り入れの作業をスムーズにすると同時に、稲を乾かすことで登熟を完了させる効果がある。
最適の落水時期を選ぶのは難しいが、稲刈りの10日ほど前が良いといわれている。
早過ぎると籾の充実が悪くなり、未熟米などが増加し、遅れると籾が熟れ過ぎて品質が低下したり、倒伏の原因にもなる。
その年の天候や稲の色、田んぼの条件や過去の経験などで最適の稲刈り日を決めているが、兼業農家は休日を優先している。
秋分の日の今日は、絶好の稲刈り日に恵まれて、あちこちで取り入れ作業が行われていた。
この集落では1条刈りのバインダーが主力で、ハンドルを操りながら凸凹の多い田を、一定のスピードで稲を刈り取り束ねていく。
2輪のバインダーは湿田でも安定した作業が出来るが、価格は30万円以上もする。
JAなどがが使う4条、6条刈りの大型コンバインは、仕事は早いが数万円の手数料を取られるので、人手の無い大きな田んぼ以外は使えないようだ。
2条刈り小型コンバインは、バインダーの2~3倍以上の速さで刈り取り、籾も袋に詰めていく。
かつては一家総出で、早朝から日暮れまで掛かった秋の取入れが、今は機械の助けを借りながら高齢者を中心に行われている。
コンバインによる稲刈り