仕事始めや初競り、出初式なども例年と変わりなく繰り広げられ、街の様子からも新しい年の始動が伝わってくる。
賑やかだった我が家も静けさを取り戻し、二人だけの日常が始まった。
飛騨地方の天気予報を見ていると、昨日の最低気温はマイナス13度で、思わず身震いをしてしまった。
おそらく山間部にあるわが家は、マイナス15度を越して、何もかも凍て付いてしまっていることだろう。
名駅のビルからは、真っ白な中央アルプスや御岳などが眺望できる。
遠くの山を眺めていると、厳しい冬山で遭難した人たちのことが頭をよぎる。
山の仲間や山岳警備隊の決死の救助活動にもかかわらず、還らぬ人となる登山者があまりにも多い。
限られた正月休みを利用する登山者は、多少の悪条件でも強行したくなる気持ちは分からないでもない。
この時期に北アルプスの峻険に挑む登山者は、経験や体力もあり装備もしっかりしていると思う。
それでも、予想外の吹雪や雪崩はいつでも起こるし、登山に限らず自然の猛威に晒されたときの人間の非力さは、度々教わりながら同じことを繰り返している。
今年もどこの山へ登ろうかと思いを巡らせているが、人に迷惑をかけないためにも、体力にあった安全登山を心がけたい。