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打った瞬間にわかる(カブレラ)

2009-02-18 18:52:12 | 他スポーツ
ネタの少ないオフの時期なので、今回は野球ネタです。アリゾナ・ダイヤモンドバックスから西武に加入して、長年西武の4番を務めたアレックス・カブレラ選手の思い出です。カブレラはアメリカでは打球を遠くに飛ばす才能は光っていましたが、確実性がなかったのか、2Aにいることが多かった選手でした。

しかし、日本でその才能を開花させる外国人選手は、日本では確実に3打席以上立たせてくれるため、1打席で結果を出さなければいけないメジャーリーグより気楽に試合に臨めると言っています。そんな成功例には、阪神で38本塁打をマークしたのが評価されて、メジャーリーグで活躍したフィルダー選手がいます。

カブレラも、ある年のオフに開催された中南米選手権で、ベネズエラの4番を任されています。これは大きな成功で、野球王国のベネズエラでメジャーリーガーより高い評価を勝ち取ったのは価値があります。

そんなカブレラの特徴を一言で言うと、「フルスイング」です。女性のウエストくらいあると言われる太い腕を力の限り振り回すスイングは、空振りしたら腰を痛めそうに思えます。しかし、当たったときの飛距離は驚異的で、西武ドームの外野スタンドを越えた打球は一度や二度ではありません。

スタジアムで生でカブレラの本塁打を見たこともありますが、彼の本塁打は打った瞬間わかります。一番飛距離が出る45度の方向に、驚異的な速度の打球が伸びるように飛んでいきます。もう、間違いないと余裕で打球を待てるホームランバッターは彼くらいかもしれません。

ただ、そんなカブレラは、西武にとって大きな功労者だったのですが、次第に本塁打の数が減ってきました。年俸が5億円と、日本球界ではトップレベルの額をもらっていたため、30本塁打は打っていたので決して悪い成績ではないのですが、この年俸なら50本塁打のレベルを期待されてしまいます。

西武のフロントの立場だと、カブレラの実力は認めても、このレベルの成績なら3Aから連れてきた4番打者でも十分残せるという考えがあったに違いありません。カブレラはオリックスに移籍することになり、ファンにあいさつをすることはありませんでした。

終わり方は残念でしたが、カブレラを見に西武ドームに向かったファンは多かったはずです。間違いなく、一つの時代を築いてくれた功労者です。西武ファンの記憶には残り続けるでしょう。
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