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史上最大の采配ミス(1997年日本対韓国)

2024-02-16 20:55:43 | ワールドサッカー
オフネタ恒例の昔の代表戦は、1997年のW杯最終予選、日本対韓国の記憶です。当時の試合はホームアンドアウエー方式で行われた第3戦でした。ここまで1勝1分けで来た日本代表は、この韓国戦を勝てば夢のW杯予選通過がある程度見えてくる試合でした。この試合の直前に、Jリーグのベルマーレ平塚でプレーしていたブラジル出身FW呂比須の帰化が認められて、秘密兵器の期待を集めていました。

当時日本を率いていた加茂監督は、呂比須をいきなりスタメンで起用してきました。もちろん韓国サイドもそれは予想していて、カズに崔英一を、呂比須に李敏成をマンツーマンで付ける、当時韓国で主流だった「根性サッカー」で試合を膠着状態に持ち込む狙いがありました。サイドハーフの中田英寿や名波浩にもマークがつく、がちがちの試合が展開されることになります。

先制点は日本に入りました。このマンツーマンでマークされていなかった、ボランチの山口素弘が上がっていき、放ったループシュートが韓国ゴールを揺らしました。この試合は国立競技場が通路まで一杯になる史上最高の熱気を受けて行われており、当時スタンドにいた自分にとって、こんな雰囲気の試合は初めてでした。

そんな熱気は、加茂監督にも何らかの影響を与えたかもしれません。史上最大の采配ミスは、残り17分ほど残して、FWの呂比須を下げてDFの秋田を投入した采配でした。スタンドのサポも、「守り切るには長すぎないか?」と微妙な雰囲気になっていました。秋田も、高正云をマークしろという指示で入っていながら、その高正云が交代していたという不可解な采配ミスでした。

呂比須が交代したことで自陣への脅威が減少した韓国は、残り時間を攻め立てました。徐正源のヘディングシュートで同点に追いつかれると、最後はマークする呂比須がいなくなって上がることができた、李敏成のミドルシュートが決勝点になりました。あれだけの熱気が嘘のように、国立競技場は落胆と失望で静まり返ってしまいました。

もちろん、今振り返ればこの最終予選は韓国に勝つことが目的ではなく、予選を通ることが目的です。グループ2位になれば第三代表決定戦や豪州とのプレーオフもありました。それでも、まだ若かった私はこの負けを自分の中で消化できず、あてどもなく街をさまよったような、昔の記憶です。
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