サウジアラビア戦プレビュー

来る1月9日の日本時間夜10時、U-23日本代表がU-23アジアカップのサウジアラビア戦を迎えます。このU-23アジアカップは五輪予選を兼ねており、サウジアラビアは五輪出場がかかる大会です。これに対し、日本は五輪は開催国で既に出場が決まっており、目標が持ちにくい大会とも言えます。森保監督が言う「五輪金メダル」をどこまで選手が信じられるか次第です。

サウジアラビアはパワーサッカーの多い中東地域ですが、少し異質なサッカーをします。お金は持っている国なので、欧州から大物監督を呼ぶことも可能な国です。そのため、その欧州の監督からパスサッカーを仕込まれていることが多く、Jリーグのチームとよく似た組織力を武器にするチームを過去には作ってきました。

もっとも、サウジアラビアは代表強化にはいくらかの問題点も抱えている国です。それは中東諸国の対抗戦である「ガルフカップ」にあまりにも熱を入れ過ぎており、ここで敗退すると過去に実績のある監督といえどすぐに解任することもあります。それにとどまらず監督解任は頻繁な国で、前回ロシア大会でも予選を通過したファンマルバイク監督を解任しています。(日本もハリル監督を解任しているので人のことは言えませんが。)

また、国内リーグにお金があるので、あまり選手が海外に武者修行に行かないことも問題点です。今は日本代表はU-23世代も海外組が増えてきており、海外経験による代表選手のスキルアップがないということはそれだけ代表強化には不利に働くのではと思われます。

今回の日本代表メンバーは、スコットランドのハーツでプレーする食野選手以外は国内組です。それだけ、U-23代表に海外組を呼ぶ交渉が不調に終わったのではと思われます。それでも、こういうメンバーで組織を機能させるのは得意としているので、サウジアラビアに対して組織力で上回って勝利できるよう願っています。