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キリアン・エムバペの印象

2022-07-28 23:25:33 | ワールドサッカー
メッシがベンチスタートだったこともあって、前半は写真のエムバペが注目ポイントでした。彼がスピード型FWであることは既に2018年ロシアW杯の活躍で世界に広まっています。もっとも、当時、エムバペはフランス代表では19歳という年齢もあって、チームを機能させるオプションの一つという扱いでした。彼のスピードが封じられることもあるだろうというデシャン監督の配慮だったでしょう。

しかし、それから4年の月日が流れ、エムバペはパリ・サンジェルマンで3年連続フランスリーグ得点王と実績を重ねたFWになりました。今回のパリ・サンジェルマンでのプレーは、ロシアW杯のときとは全く違っていました。もちろん、スピードは今でも維持していますが、驚いたのは個人技が出せることで、ヒールキックで体の後ろを通すスルーパスも出していました。

おそらく、こういう能力は以前から持っていたのでしょうが、実績がなかった当時は「無理して難しいプレーをするな」と釘を刺されていたのでしょう。しかし、昨シーズンは29得点と高いレベルの得点王ということもあって、監督からそういうプレーを出してもいいというお墨付きをもらったのでしょう。1対1で仕掛けるドリブルはそれだけでスタンドが沸くほどですが、パスの出し手でも機能することがわかりました。

また、スピード型FWの中にはシュートが上手くない選手もいますが、エムバペはシュートの上手さも持っています。ロシアW杯の決勝戦で19歳と史上2位の年少得点記録も作りましたが、今回見られたエムバペのゴールは、ニアサイドで受けてGK西川の頭上を角度のないところから射貫くものでした。あの近さであの勢いで打たれたら、西川はノーチャンスだったことでしょう。

今回は23歳と伸び盛りの年齢で迎えるカタールW杯なので、エムバペは大会全体でも注目選手でしょう。4年前より上手くなって日本のファンの前に現れたエムバペは、期待以上の姿を見ることができました。W杯でも楽しみにしています。

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