自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

膝通を克服して健康登山! 団塊世代に贈るLOHAS情報です。

ヒマラヤ・トレッキング レポート11

2008-11-02 23:02:16 | Weblog
    ゴーキョ→レンジョ・パス5435m→マラルング 10/22

最高の感動を味わった一日。
昨日の騒々しいゴーキョ・ピークと打って変わり、正に静かな「神々の庭」を拝謁の感。
エヴェレストを筆頭とする8000m級の山々が見下ろす中庭には氷河湖が輝き、
完全な別世界です。静謐ともいえるこの光景に、私の心が叫びます。

「山の神々さま~!
 素晴らしいお庭を拝謁させていただいていま~す!
 ありがとうございま~す!」

すると、なんとエヴェレストの神様の声が返って・・・・・きたような感じで、
私の耳に聞こえたのは、
「いいとも、ここに鎮座しているのがワシの使命なんだから、誰が何をしようと関係ない。
 ところでお前は自分の使命を果たしているんだろうね?」

お~、神様が声をかけてくれた!
「もちろんで~す! 
 私は私の使命を果たすために、この苦しい道を歩き続けて、自分を試しています。
 壊した膝を修復できて、再び山歩きを楽しめるようにしてくれた『自力整体』の
 素晴らしさを、この世界の美しさと感動と共に、たくさんの人に伝えたいのです。」
 
    *********************************************

私は、このことを確認するために、はるばるやってきたのだろうか?
ひょっとしたら高山病で幻覚が起きている??
そういえば、昨日より50m近く低いとはいえ、距離はずっと長く、
雪が凍りついた道を喘ぎながらの前進は、より苦しく、気が遠くなるような極限状態です。

だからこそ、私の心底の願いが凝縮されて、叫びとなっている!
苦しい息の下で、先ほどの会話を反芻し、想像から確信へ変化するさまを楽しみながら、
レンジョ・パスで昼食の後、宿泊予定のルンレへ下って行きました。

途中、幾つかの美しい氷河湖の眺めを楽しみながらも疲労困憊で歩を進めたのですが、
なんと、ルンレのロッジにフランス人の大グループが入ってしまい、泊まれないことが判明。
仕方なく2時間半も先のマラルングまで歩き続けました。<行動時間は10時間半!>

夕闇迫る中を夢中で歩き通し、無事に着いたから良いようなものの、
もし途中で膝痛が起こったら?とか、マラルングの宿も満杯だったら??とか
考えるのも恐ろしい事態も有り得ました。

テント泊のグループ旅行なら自分たちの体力に合わせて宿泊地を決められるので、
こんなトラブルは無いそうです。(別の不自由さはたくさんあるようですが)
とにかく、素晴らしい天国の景色と、地獄の縁を味わった一日が終わり、
私たち夫婦のトレッキングは最大の山場を越えたのでした。

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ヒマラヤ・トレッキング レポート10

2008-11-02 22:59:24 | Weblog
    ゴーキョ → ゴーキョ・ピーク5483m往復  10/21

朝、顔がパンパンに張っている感じなので鏡を見て、吃驚・ガックリ!
ムーンフェイスの定義は知らないけれど、とにかく顔がまん丸で目も口も釣りあがって
泣きたいくらいの醜さ!でも高度が下がれば治るはずだし、とにかく行程はクライマックス!
という感じでゴーキョ・ピークへ。

ところがこの昇り、案の定、メチャ苦しい登攀で、700mの直登に4時間強。
喘ぎながらヨロヨロと泳ぐように足を動かし、やっとの思いで頂上に。
エヴェレストや周りの山々は美しくそびえているし、壮大な景色なのは確か。
でも陽気な欧米人達の歓声が賑やか過ぎて、どうも落ち着かないのです。

一通り(4方向)写真を撮って下山開始。夫は昨夜の撮影で寝不足のせいか、
ずいぶんバテたそうな。昇りの途中からシェルパのドルジさんにリュックを預けて
必死の形相。
結局ヒマ観の見積もり4時間のコースに7時間かかった勘定だけど、膝も痛まず、
無事に達成できたのは大きな喜び。
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ヒマラヤ・トレッキング レポート9

2008-11-02 22:53:08 | Weblog
    マッチェルモ → ゴーキョ4750m  10/20

マッチェルモ連泊で身体は少し慣れた感じ。その上、今日は可愛いナキウサギに出会えて
とてもハッピー。沢山の滝や湖も幻想的。体力のある連中は少し休んでからゴーキョ・ピークを
目指しているけれど、こちらは疲れきって昼過ぎの到着なので全然自信なし。

予定通りThirdLake周りを散策して紅葉鑑賞。ヤクが点々と草を食み、
ムクドリとカラスのあいのこみたいな鳥が青空の点描で夢のよう。
坂井さんという山岳写真家の方と同宿で情報交換。
70歳でテント泊のトレッキングを続けられるエネルギーに脱帽。
夫は高度に慣れ、美しい湖と山を背景に、張り切って星空の撮影。
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ヒマラヤ・トレッキング レポート8

2008-11-02 22:50:36 | Weblog
      マッチェルモ4410m 高度順応ハイク  10/19

夜中、苦しそうな女性の呻き声に目が覚め、同宿のチェコガールかも、と心配していたら
人違い。「具合が悪い」と言っていたキュートな彼女は、昨日宿に着くなりホットシャワーで
シャンプーしたり、夕食もしっかりしたステーキ食で、ポーカーゲームにお喋りなど、
楽しみまくり。あんな無謀な生活をしていたら高山病になって当たり前・・・・などと
思っていたら全然、何ともないらしく、かえって「昨夜の苦しそうな声は貴女だと思って
心配していたのよ」と言われてしまい、ギャフン。
結局、具合が悪かったのはロッジのお婆さんで、急な腰痛だそうな。

今日は高度順応のため先には進まず、裏山を半日ハイキング。快晴で景色は素晴らしい
けれど、空気が薄く、苦しい昇り。欧米人はスイスイ進む様子(に見える)。
戻ると新着カナダ人が居て、空手道場の会員証を見せてくれる。とてもフレンドリー。

夕食は再度ツナ・スパゲティーにするが、前回のものと全然違って、のびのびうどんの
ぐちゃぐちゃ汁漬けという感じ。スイスの助産婦さんと喋れたのが唯一の気晴らし。
若いのに3週間くらいの休暇を山に使うのは当たり前感覚なのが羨ましい。
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ヒマラヤ・トレッキング レポート7

2008-11-02 22:45:00 | Weblog
       ドーレ → マッチェルモ4410m  

珍しく曇りの朝。屈強な感じのニュージーランダーに追い越されながら、
スローペースで前進。途中で一緒に休んだチェコ人の可愛い娘ちゃんは「頭痛で苦しい」
とか言いながら、ちっとも苦しそうじゃない。長い手足、綺麗な金髪、嫌味のない
キュートな顔が何とも魅力的な人で、「神様、不公平だわよ~!」と叫びたいくらい。

とにかくヨーロッパ系の人はコンパスが長い上にスタミナがあって、強い感じ。
とは言っても、ネパール人ポーター達は日本人と同じか、もっと華奢なのに強いのだから
よく分からないのです。

今日はとても面白い日本人・竹中武士さん(65)と同宿で、興味深い人生観や体験を
聞けたのがラッキー。たった一人(+ポーター一人)で何週間もトレッキングを続けて
いるだけでも驚きだし、日本でもパラグライダーやスキー、囲碁など高尚な趣味を
楽しまれている様子に、私も夫も尊敬と羨望の眼差しで聞き入りました。

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ヒマラヤ・トレッキング レポート6

2008-11-02 22:40:56 | Weblog
      ナムチェ→モンラ3972m 10/16

夜中2時頃から撮影に熱中している夫とは別行動で、朝まで熟睡。
それでも5時半には起きて支度、朝食前に20分歩いて撮影ポイントに。
昨日のコンデリの他、タムセルク、遠くにエヴェレストとローツエなどが見えて感激。

景色は昨日と打って変わり、雄大な山々を眺めながらのゆるいアップダウン。
抜けるような青空と可憐なカンパニュラの花、紅葉している葉や実も美しく、正に桃源郷を
歩いている気分。荷物を運ぶヤクの鈴の音が近づいてくると山側に除けて暫しの休息。

2時には宿泊予定のモンラに到着。崖の上の好位置にあるロッジで、
眼前に広がるタムセルクとアマダブラムのピーク付近を双眼鏡で眺めると恐ろしいように
細部が分かり、時間を忘れそう。お茶とケーキで至福のひととき。
夜も素晴らしい天の川に無数の星を眺められ、感激。ただし食事はいまいち。
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ヒマラヤ・トレッキング レポート5

2008-11-02 22:31:19 | Weblog
 パグディン→ナムチェ3440m 10/15

今日は谷あいの道を7時間かけて、ものすごく下りながら上がるという感じの旅。
コスモスや菊、ダリアが咲き誇り、白塗りのロッジ郡に映えて良い景色。
昼食は卵・野菜・チーズ入りのミックスチャーハンが正解で、初めて少し満足。

一般的な観光客は小さなリュックに一日分の飲料水と雨具、防寒具のみを携行。
他の荷物はポーターが持ち、宿泊予定のロッジに先回りして届けてくれます。
最も小さなユニットは、トレッカー一人+ガイド兼ポーターの二人組み。
同宿のドイツ人は、「2時にロッジに入ったので溜まった洗濯物を洗って干してもらった」とか。
バスタオルまでちゃんと乾いていて驚き。

私たち夫婦には通訳兼ガイドのドルジさんと、19歳のポーター、ラッパ君が一人ついて、
4人のユニットです。ポーターは30kg背負うのが普通で、50~80kg背負う人もいるとか。
その大重量を紐でまとめ、おでこに回したベルト一本で支えるのだから吃驚。
しかもかなりのポーターがサンダルやゴム草履で、軽々と私たちを追い越して行き、
年配の女性や10歳前後の子供まで居るので心が痛みます。

観光産業が彼らに現金収入をもたらし、彼らのおかげで観光客は気楽に歩けるのだから
良いのかもしれません。でも明らかに教育を受けるべき子供たちが重労働をしているのは
おかしいので、素直に喜べないのです。スイスやNZなどでは機械化されたシステムのもと、
観光業者と観光客は対等の関係だったと思うのです。

ナムチェはバザールで有名な大きな町。ホテルの裏に雄大なコンデリの山が光輝いています。
ベイカリーでアップルパイとチョコレートケーキを買い、ミルクティーで一息。町の子供達は
学校で英語や日本語を習っている様子で、くったくなく喋りかけてくるので感心。
良くお手伝いをして、勉強熱心な様子に、日本の高度成長期を思い起こします。

夫はコンデリをバックに町の灯と星空の撮影に行くというので9時過ぎに一緒に高台へ。
ズボンだけ二重にすれば上はフリース程度で充分な暖かさ。お寺の明かりが強くて、
肉眼で見える星は少ないけれど、夫の写真には天の川がハッキリ写っていて幻想的。

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ヒマラヤ・トレッキング レポート4

2008-11-01 11:18:40 | 登山&Trekking
    ルクラ→パグディン2652m泊 10/14:

4時半起床でカトマンズからルクラへ移動。7:35のフライトの筈なので、5時半に出発。
今日からのトレッキング中ずっとお世話になるガイドのドルジさんと合流。ここで一悶着。
待てど暮らせど飛行機に乗れず、後から到着の団体さんばかり搭乗していくので疑心暗鬼に。

ドルジさんはいくつものカウンターを渡り歩き、必死の交渉をしている様子でも、
時間ばかりが経過。後で分かったことは、とにかく14人しか乗れない小さな飛行機が
ピストン輸送でトレッカーを運んでいること。どうしても大きなグループが優先になり、
少数グループは、まとまったグループの隙間にもぐりこむか、最後の寄せ集めになるようで、
結局私たちは後者でどん尻に。

こういう状態が普通であることを前もって教えてもらっていれば、
そうイライラしなかったと思うのですが、ちょっと残念なスタートでした。
とは言っても、飛行機の窓からは雪を被ったヒマラヤ山群と緑の大地(結構高いところまで
棚状の畑になっていて吃驚)を眺められて大満足。降りた途端に高い山が迫っていて、
明日からの旅への期待が高まります。気温は高く、半袖で充分。
村の人達は日本人そっくりと言えるくらい東洋的。人懐こく、親切な感じ。

でも、ロッジの食事は昨日よりもっとひどく、ステンレスの食器に盛られたスープもカレーも
ご飯もほんの僅かで、「えっ、これだけ??」という感じ。
モモという名前のギョーザを一皿注文していたので助かったけれど・・・

同宿は14人のデンマーク人グループ、ドイツ人一人、日本人登山家2人とそれぞれの
シェルパやポーターで、雰囲気は良く、PCの充電もスムーズ。
ヨーロッパグループは遅くまでお茶だけで頑張っているので、食べないのかと思いきや、
ステーキ類をバッチリ注文していて、高所では良くないはずのアルコールまで!
夜遅い大ご馳走に慣れているなら構わないのでしょうし、人それぞれだから・・・と思っても、
日本人グループの侘しい食卓との差に仰天です。

食後、薪ストーブを囲んでのお喋りは楽しいけれど、英語がなかなか出てこなくて焦りまくり。
ヒマ観のシュラフは清潔で温かく、持参した我が家のシュラフは結局最後まで不使用。
トイレの数は少ないけれど一応洋式もあったので快適な宿泊でした。

ホームページのアドレス http://home.a01.itscom.net/komaria/index.html
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ヒマラヤ・トレッキング レポート3

2008-11-01 10:44:58 | Weblog
    喧騒のカトマンズ 

10時35分発カトマンズ行き飛行機は、さすがにトレッカー風の人で満席。
世界中から詰めかけている感じです。現地ガイドのラジェンダー氏手配の車で宿泊予定の
フジホテルに行き、説明を聞きます。夕食までの3時間強で両替、ダルバール広場の見学。
歩ける距離らしいけれど、ちゃんとした地図が無いのでタクシーで往復することに。

ダルバール広場のお寺は観光客と物売り、物乞い、二人乗りバイク、タクシー、
トラックなどが行き交い、ひどい騒音で完璧な混沌状態。誰かと目が合ってしまうと、
売り込みが始まるのでブラブラ歩きはエネルギーが必要。

車やバイクのクラクションもうるさく、遠慮なしに突進してくるので結構危ない感じ。
私たち夫婦の保険はカード付帯のもので、死ねば5千万ずつ出るけれど、
怪我や病気の治療は240万円しか出ないから要注意。

ホテルに戻ってから近所の店を覗いておみやげを物色。
大きく分けて衣類、布製の小物、登山用具、仏教系の置物。
30代の頃まではインテリアに凝って色々買い集めたけれど、使ったのはいっときだけ。
食品庫や屋根裏に埃をかぶっていることを思うと何も買えず眺めるだけに・・・・

異国情緒は楽しいけれど、四六時中のクラクションと突っ込んでくる車やバイクで
落ち着けない街です。夕食はネパール料理<豆のスープと野菜のカレー煮+白米>だけ。
噂には聞いていたけれど、ご馳走とは言いがたく、量の少なさにもビックリ。
舞踊つきのレストランもあるそうだけれど、戻ってからのお楽しみで、とにかく早寝。
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