p.207 シャカの弟子・ヤタラの質問
「なんで人間はこの世にあるんだ?」
シャカの答え
「木や草や山や川がそこにあるように、人間もこの自然の
中にあるからには、ちゃんと意味があって生きているのだ。
あらゆるものとのつながりを持って、そのつながりの中で
おまえは大事な役目をしているのだよ。」
著者は共感して、
そう、夫を取り巻く人々が動植物が、自然が、そのすべてが
つながり役割を持って支えてくれている。その中にあって
今私の大事な役割といえば、いつも傍らにいて
「夫と共に生きる」ことでしかない。
そう思うに至ったときお釈迦様の教えがストンと胸に落ちました。
大事なのは死が迫っていることを事実として受け止め、
死は絶望ではなく、生きることの終わりに死があると再認識し、
覚悟を決める。そうして最後まで夫との暮らしを愛おしみ、
寄り添い続けていこうと改めて心に誓った
我が家の場合、まだ夫婦共に元気なので、こんなに穏やかにはなれません。
癪に障る言葉や態度があれば、心が苛立つので、体温(=心)が冷えて、
距離感が増加します。でも、この本を読み終えてからは少し変わりました。
75歳と74歳の夫婦なのですから、日本人の平均寿命からいえば、
共に過ごす年数は5本の指分もないのかもしれません。
とすれば、言葉の端々に反応することなく、平和に鷹揚にしていれば(?)
などと思えるようになったのです。有難いことに・・・・・