自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

膝通を克服して健康登山! 団塊世代に贈るLOHAS情報です。

「黒幕」を知れば 痛みは治る!  高子大樹・著 2014/8

2015-11-30 05:38:43 | 図書メモ




P.40 痛みの種類は3つある

   痛みの原因1 炎症が原因で起こる痛み(侵害受容性疼痛)
     ケガや火傷など、身体の組織が損傷して炎症を起こし、
     痛みを起こす物質が発生して感じる痛み。

   原因その2 神経が原因で起こる痛み(神経障害性疼痛)
     痛みを伝える神経が、圧迫されるなどの原因で変性、
     損傷して起こる痛み。(中略)目に見える傷や炎症がないため
     「原因不明」と診断されやすく、長引く。
     湿布や痛み止めの効果があまりないのも特徴。

   原因その3 心理的な原因で起こる痛み(心因性疼痛)
     緊張や不安、ストレスなど、心理的、社会的な原因から起こる
     身体的な病変が見出せず、身体のさまざまな部位に起こる


P.43 痛みは「引っぱられる」と発生する

   この3つの原因のなかで、「黒幕」に大いに関係しているのが、
   「その2」の神経が原因で起こる痛みです。なぜなら、

   「黒幕」がいる痛みのほとんどは、実は
   筋肉が引っぱられて起こる痛みだからです。

   引っぱられた筋肉が、末梢神経を圧迫して痛みが発生します。
   (中略)P.44 筋肉にとって、短く縮まるのとギューっ戸と
   伸ばされるのでは、どちらがつらいかといえば、引っぱられる方です。

   (中略)あるべき状態でなくなった筋肉の状態を、
   皮膚の神経や末梢神経が「これはおかしい」ととらえ、
   痛みを感じさせるのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「背中呼吸」で体は老けない!疲れない!  片平悦子・著 2014/9

2015-11-29 05:57:26 | 図書メモ




呼吸は<誰でも、無意識に行っていること>なので簡単過ぎ、
本当に効果的な呼吸法を会得することは、却って難しいと思います。

歌の先生たちは良く、
「後ろから私の背中を触っていて!」と、生徒に手を触れさせ、
先生が息を大きく吸い込むと、その背中がグワぁ~~っと膨らむので、
生徒は一様にうわぁぁ~~と驚くのです。


以下は、本文からの抜書きですが、
言うは易し、行なうは難し・・・・

P.27 深呼吸で大事なのは、体の後ろ側、背中を使うこと。
なぜなら、横隔膜は前側よりも後ろ側のほうが長い。
   大腰筋につながっている後ろ側の横隔膜を膨らませることによって、
   ダイレクトに大腰筋を鍛えられます。

P.30 腹式呼吸では腹を意識し、胸式呼吸では胸を意識すると
   その部分が膨れたように、
   背中を意識すれば、背中側にも息を入れることが可能になります。
   それが「背中呼吸」です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「野垂れ死にの覚悟」  曽野綾子 & 近藤誠 2014/6

2015-11-28 05:04:35 | 図書メモ




対談集ですが、やはり近藤誠医師の発言は面白いです。

  
P.51 日本には「とにかく長く生きることが貴い」という価値観が
   ありますよね。意識を失っても寝かせっきりにして、
   強制的に栄養をあげてずっと保たせようという。


P.52 日本の介護職の人がヨーロッパに研修に行って、
   食べたがらない病人の口にスプーンで流し込もうとすると、
   「虐待だ」って怒られたという話があります。
   その辺からまず日本と欧米の考え方が違う。
   

P.93 日本の外科的な手術の一部は、いろいろな領域でレベルが高いです。
   しかし内科になると、薬なんかどこでも似たようなもので。
   一般に日本の内科医は、患者の全体像を見ないで、
   病状ごとにセキ止め、解熱剤、炎症止め、胃薬……って、
   どんどん出します。ひとりの患者に平気で10種類以上の薬を出したり。
   
   これは欧米ではありえません。海外では、一度に三種類以上の薬を飲むと、
   体内でどんな化学変化が起きるか予測がつかないから、非常に危険とされ
   ています。


曽野さんの発言もかなり刺激的です。たとえば、
P.48 これから一番大変なのは、いやな話ですけど
   「年寄りをどう始末するか」っていう問題ですね。
   どうしたら穏やかに、比較的幸福に、
   不当な長生きをしないようにするか。


大事なことをズバリ、スパっと言ってくださるのが小気味良いです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「筋肉」よりも「骨」を使え! ④

2015-11-27 05:54:15 | 図書メモ




以下、松村氏の「骨ストレッチ」理論の解説です。

P.214 親指と小指をつなぐと刺激が伝わる
   親指を握って腕をまわすとすごくまわりにくくなるし、
   うまく歩くこともできなくなる。これは
   親指が動きを止めるブレーキの役割を持っているからだと思う。

   一方、小指を握ると逆に力が入る。
  (中略)こちらはアクセルだと言えるはず。

   (中略)親指と小指をつなげると車のニュートラルポジション
   みたいに力が中和され、末端の刺激が体幹部に伝わりやすくなると思う。
   結果として身体がほぐれ、可動域がアップする。
  (気がめぐりやすくなるという人もあり)

この動きをバレエのTAEKO先生も取り入れられているので、
私も元気体操のときに紹介しています。確かに、可動域は広がると思います。



P.247 骨身にまかせるという、今までと180度違う力の出し方を身につけることで、
    體の一番中心にある骨組みを連動させ、インナーマッスルを活性化させる、
   人間が持っている本当の力を導き出す「コツ(骨)」を体得できたのです。

   それまでの私は、手足の筋肉を目一杯使って力を出そうとしていましたが、
   鎖骨や肩甲骨、肋骨、骨盤、背骨などのすべての骨を連動させて動力を
   作るほうがラクであり、疲れ方が全然違うことに驚かされます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「筋肉」よりも「骨」を使え! ③

2015-11-26 06:00:31 | 図書メモ




P.138 (中学からの)柔道は無理にやらせないほうがいいと思っていますが、
   受身や倒れ方くらいはもっと早い時期から身につけてほしいですよね。

   国が体育というものを本質的に理解していない、馬鹿にしているんですよ。
   どんな人だって身体を使って生きているんだから、最重要科目に
   なるはずなのに、そういう認識はされていないでしょう?


上記は武術研究者・甲野善紀氏の発言です。
確かに、日本人の姿勢の悪さ・膝の変形度合いは、海外に出てみると
際立っていることが分かります。

戦後、洋風の生活スタイルが定着して、テーブル&椅子、ベッドが普及し、
欧米人と大して変わらないはずなのに、この違いは何??と思います。


この理由を、私は<社交ダンス>のお陰だと思います。
欧米では、高校・大学の卒業パーティーでダンスを踊る習慣があるそうだし、
普通の家庭の集まりでも、レストランでも、気軽に踊るそうです。
一般教養として、社交ダンスが定着しているのでしょう。

私も昔、少しは習いに行ったので分かりますが、
社交ダンスは<お互いに反り返るほど!>鳩尾を挙げ、背中を伸ばします。
お互いにそっぽを向いて、たまに突然!同じ方を向き、くるくる回転……
こんな動きは猫背では絶対に無理です。
だから彼らは、姿勢がよく、日本人はダメなんだ……と思っています。

もう一つはバレエの存在です。
日本人の全てが日本舞踊をやるわけではないように、
バレエを習う子どもたちの比率というのは分かりませんが、
文化としてのバレエの定着度合いを見ると、やはり大きそうです。


甲野氏が言及する「体育」は、もっと基本的な<身体さばき>でしょうが、
私は両方必要だと思います。
生きていく上で必要な、ちょっと押されても躓いても立ち直れるような、
そして、暴漢に襲われても、スイと逃げられるような、
<簡単には死なないような>身体の守り方は、もちろん必要です。

でもその動きとともに、やはり、美しい姿勢を保つことで得られる
エネルギー(←体幹筋肉を使うことでゲット)や見てくれの良さは
もっともっと小・中学校で教育されるべきだと思うのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「筋肉」よりも「骨」を使え! ②

2015-11-25 05:23:49 | 図書メモ




P.112 身体は筋肉の収縮によって動くというのが常識ですが、
   私も野口(裕之)先生の影響か、
   「まず骨が動いて、筋肉はそれに従う」、要するに
   筋肉の動きは随伴運動に過ぎないという感じがするんですね。

   これはもう天動説と地動説というくらい、生理学の常識とは
   かけ離れている説ですが、私自身、それでなくては
   とても昔の武術の名人の動きは説明できないと思っているんです。

   (中略)目に見える筋肉に対して、骨は目に見えません。
   つまり、骨が筋肉よりも先に動くということは、
   目に見える「陽」の世界から目に見えない「陰」の世界へ
   軸足を移すということです。


私にとっては懐かしい名前を、久しぶりに目にしました。
20年以上前、40肩で苦しみ、
藁にもすがる思いで訪れた<野口整体>の道場でお見かけした大先生が
ここに登場する<野口裕之氏>です。

何回か通ったのですが、<愉気>という現象を体感できず、
ストレスが多すぎたのか?<活元運動>も分からないまま、終わりました。
今なら、動くような気がします。この文章も、すんなりと腑に落ちます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「筋肉」よりも「骨」を使え!  甲野善紀 & 松村卓  2014/5

2015-11-24 05:59:18 | 図書メモ




骨ストレッチの理論解説ではなく、武術研究者・甲野氏との対談で
日本の教育や、流派の代表者による非理論的な現状を憂える書です。
「へぇぇ~、なるほどね~」と思うことがた~くさん!

特に武術を極めようとする甲野氏の言葉は重く、興味深いです。
P.102 自分だけ特別なものを隠し持っていると、
   「人生の税金」として税を徴収される恐れがあります。
   それはお金では済まず、事故だったり、
   身近な人の不幸だったりする場合が多いと思うんですね。

   (中略)一つ新しい術理が生まれたら、次はこれを否定して
   さらに先に進みたいという、次へ次へという思いがつねにあります。



P.111 もともと「体」という字は「體」と書いていたわけです……
   まずは「骨が豊かな身体」に戻さなければ始まらない。

上記は、<筋トレ>全盛時代のいま、
「筋肉ばかり鍛えていても、理想的なPerformanceはできないぞよ~」
という継承のようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「帰ってきたおばあさん」  一人芝居

2015-11-23 05:52:21 | 生き方


11/7(土)に、生まれて初めて<1人芝居>という演劇を観ました。
昨今話題を集めている若手演技者というわけでもなく、
物語の舞台が<終戦・混乱期の中国>とあっては、

暗く、重く、悲しく、辛い内容に違いない!と思っていました。
チケットは親しい友人から、半ば<持ちつ持たれつ>の義理に近く購入。
というわけで、あまり期待もせず大田区民プラザに出かけました。

でも、心配は杞憂で、素晴らしい演劇でした。
暗い内容ですが、その辛さが<迫真の演技のド迫力>で
胸に迫ってくるのです。
「こんなこと、許せない!」「あっちゃいけない!」
「そんな状況でも、生き続けなくちゃいけないんだ!」など、
色々いろいろ考えさせられ、泣かされた2時間でした。

もちろん、辛さだけを押し付けられるのではなく、
悲しみの中のユーモア、一条の光、楽しさもあり、
脚本が良く練られていて、<さすがプロ>と感心しました。

芝居とかミュージカルは、<楽しむもの>と思ってきた私ですが、
こういうジャンルもあるんだ~と、脳天を突き動かされた感じです。

多くの人に、特に中・高・大学あたりの若い人たちにお薦めしたいし、
もちろん、団塊の世代も、すべての人に、そして
反動的な政治勢力の人々に、この芝居を真剣に見て、学んで欲しいです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「認知症の人が 安楽死する国」 ⑦

2015-11-22 06:05:43 | 介護




クオリティ・オブ・ライフとは何か

P.236 オランダ人にとって「クオリティ・オブ・ライフ」の中で
   何を一番大切にしているかといえば、それは「健康」である。
   一方、日本人は「ストレスのない職場」だという。

いつごろの、誰による調査かは、定かでないが、著者の調べでは、この結果だそうな。
イタリアでは「家族と一緒にいる時間」だと聞いたことがあります。

   第二次世界大戦から70年近くたった現在、オランダと日本で、
   クオリティ・オブ・ライフの捉え方は違っている。
 
   同じ生命維持であってもオランダ人は、空腹から経済成長をとおって
   「満足できる健康管理のケア」に変わり、

   日本人は、空腹から経済成長をとおって「ストレスのない職場」に変わった。


   オランダ人にとって家族・家庭がほとんどすべてだとすると、
   日本人にとっては
   職場・会社がほとんどすべてであるとの報告もあった。


この本を読んで、私が一番羨ましいと思う点は、
P.237 ある程度確立された将来があり、
   NPO活動や成人の教育施設が完備されているオランダでは、
   旅行・趣味・別荘暮らし・ボランティア活動・習い事などに、
   時間が足りないと悩んでいる(ベビーブーマー=団塊の世代が多い)

何が羨ましいって、<自分達の意思で選んだ政治>に信頼がおけて、
         <税金の使途>がばら撒きでなくReasonable!
         <常に政治に関する議論が活発で、変更可能な社会>

これらのお陰で<将来に対する不安が無い>から、老後を楽しく過ごせる
オランダ人が羨ましいです。
翻って、日本人は箪笥や銀行に貯金がたくさんあるのに、思い切って使えない、
政府の医療政策や、介護見通しが信用できないし、
美しく快適な住居に投資する才覚がない・・・・・

繰り返しになりますが、私たちは気づいた順に、諦めず、地道な活動を
始め、続けるしかありません。願わくば、
良い仲間と、効率良い活動ができれば!と念じつつ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「認知症の人が 安楽死する国」 ⑥

2015-11-21 05:58:31 | 介護




P.213 認知症者の見取りをする人の役割は、がん末期の患者の場合と違い、
   本人の希望や必要とするものを代理することである。

   といっても、オランダの法律では、安楽死や性転換などの重大な
   生きることの本質に関することは、その代理行為を禁止している。


   現在、認知症の終末期がいかにすさまじいものかについて、
   オランダ看取り協会などが普及啓発運動を行っており、
   プロの訓練と技術の必要性を強調している。

   患者は、話す昨日を完全に失い、尿失禁になり、筋肉が硬直し、
   歩くことができなくなる。場合によっては、この状態が数ヶ月から
   数年にわたって、ゆっくりと忍び寄るようにひそやかに悪化していく……

   そこで、プロの教育訓練を受けた家族・パートナー・ボランティアの人たちが、
   オランダ社会で大きな役割を果たしている。


ここでオランダの「安楽死事情」について私が書いたものを読まれるよりは、
読者の方々が直接、この本を読んで欲しいと思います。
私のメモとしては、<忘れちゃいけないことだけ>の抜書きです。

P.218 安楽死と尊厳死は表現の違いのみ

   自分の人生を自分の手で終わらせる自殺行為を手助けするのが自殺幇助行為である。
   ホームドクターなどの専門医によって、死に至る薬を本人に直接注射する
   積極的安楽死は、厳しい法律とガイドラインに則って行われる。

   これらの行為は、その後に行われる厳しい審査によって、自殺幇助や
   積極的安楽死が「法律の定めた通りに行われた」と認められた場合のみ、
   合法とされる。

ま、簡単には結論を出せない、重たいテーマですが、以下は著者からの重要な提案です。
P.231 今、日本社会に必要なのは、法律家も、評論家も、すべての人が

   基本的に自分の頭で物事を考えることである。

   自分で責任をもてる行動をとることと、
   柔軟性のある単純明朗な頭づくりにある。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする