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居酒屋さすらい 1926 - 釣具屋さんではないが、魚介の充実 - 「上州屋」(松戸市本町)

2022-07-22 06:01:15 | 居酒屋さすらい ◆地方版

本来ならば、この日は新橋で飲む予定だった。けれど、仕事がたまって、予定をキャンセル。その後に入っていた、TブラのT川さんとの約束の場所を変更して、松戸で落ち合うことになったのだ。

26年ぶりの松戸駅周辺は都会になっていた。前回来た26年前は、仕事を辞めた頃で、上海に向けて旅立つ数日前、ジャズライブに誘われた。専門学校時の恩師で、ピアニストの木住野佳子さんと共演するという。どういう縁か、自分はその半年前に、木住野さんのCDを買っていて、先生の演奏より、ピアニストに注目して、ライブに出かけたのだった。

あれ以来か、松戸。

T川さんは5分遅れて、合流し、案内してくれたのが、「上州屋」というお店だった。カウンターはほぼ満席で、辛うじて空いていたのが、丁度2席。T川さん曰く、

「いつも入れない」という。

5時半を過ぎたばかりなのに、この盛況ぶりは、既に5時前から開店しているのだろう。松戸にも、そういう幸せな店があるようだ。

まずは「生ビール」で乾杯。

釣具屋と同じ屋号を持つお店らしく、魚介のラインナップが充実していた。珍しい魚はないが、基本的な魚介は揃っていたし、保冷機の中も美しい柵でいっぱいだった。

T川さんがオーダーしたのは、「まぐろ刺し」と「ながらみ」。その赤身と貝は、美しく、仕入れの良さは一目瞭然だった。

店主は若く、愛想はなかったが、不思議と悪い気はしなかった。T川さんによると、2代目の店主らしい。その昔、この界隈でいち早く、酒場経営したのが、この「上州屋」らしく、飲み小路の端緒となったとのこと。後で知ったのだが、「上州屋」の裏手には路地があり、小さなお店が軒を連ね、共同トイレもあった。まるで、新宿のしょんべん横丁のようだった。

お店はオープンエアだった。夕方になって、涼しい風な吹いてくる。爽やかだ。実に爽やかだ。

いつしか、カウンター横のテーブル席もいっぱいになり、お店のボルテージは上がっていった。その雰囲気をみると、いいお店の条件を兼ね備えていた。店主はともかく、お嫁さんらしき人と、お母さんの実直な仕事ぶり。酒と肴が安価で充実していること。

我々はホッピーセットをオーダーし、宴は佳境に入っていく。思えば、T川さんとは、ホルモンばかり食べてきた。それはT川さんが、大阪鶴橋の出身と無関係ではない。だから、こうした魚がうまい店をT川さんが好むのは意外だった。彼は、上手に「ながらみ」の身を取り出して、食べていた。

18時を過ぎると、カウンターの客が少しずつ帰って行った。どうやら一回転したらしい。いずれもご隠居さんらしき人たち。恐らく、毎日通っていると推測する。近くにいいお店があると、迷わなくていい。

「ホッピー」の中、2杯目で、「河岸を変えましょう」となった。せっかく、雰囲気にも慣れ始めたところで、ちょっと残念。

ここは、いつかまた期待が、次回はいつになるやら。

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