東京都写真美術館を出て、恵比寿ガーデンプレイスを散策した。時計台広場には多くの人が詰めかけ、映える画像を撮っている。樹々にはイルミネーションが装飾され、きらびやかに夜を彩っている。多くの若者がそれぞれの時間を過ごしていた。
久しぶりに恵比寿ビール記念館に行こうと思っていたら、休館中だった。恐らく、このコロナ禍、ずっと休んでいるのだろう。けれど、ビールは飲みたい。ガーデンプレイスにヱビスのビアパブがあり。余程入ろうかと思ったが混雑しており、空いている席はあったが、窮屈そうなのでやめた。
広場にはストリートピアノがあって、思い思いに人がピアノを演奏し、多くのギャラリーがそれを見ていた。たくさんの人が見守る中、奏者は、確かに腕に自身がある人ばかりで、上手だった。演奏を聴きながら、広場をぐるっと歩くと、キッチンカーが出ていた。一台はウェスティンホテルのもの。もう一台はマットブラックをまとったダイハツのハイゼットで、お酒がメインのキッチンカーだった。
クルマの前にはテーブルがあり、立ち飲みできるスペースがある。ストリートピアノを鑑賞するには、ちょうどいいロケーションだった。ちょうどビールも飲みたかったし、一杯いただくことにした。
ビールはボトルビールで500円。プラコップに注いでくれる。
つまみはあるかと、若いお兄ちゃんに尋ねると、「チョリソーがあります」と答えた。「チョリソーかぁ」。どうしようかと考えていたら、「辛いウィンナーです」と彼は付け加えた。自分が考えこんでいるのを見て、店員は自分が「チョリソー」を知らないおっさんだと思ったのだろう。
それには答えず、「要らないかな」とだけ返事をした。
ストリートピアノの演奏は熱がこもっていた。演奏する人は誰もが上手なのだ。
ピアノを弾きこなす人たちを見て羨ましいと思った。彼ら、彼女らは相当努力をしたと思うし、楽しいことばかりではなかったはずだが、こうやって人の前で演奏し、拍手喝采されれば、それも報われるだろうと思った。
素晴らしいピアノ演奏が流れる中、光溢れるイルミネーションに包まれていただく500円のビールは格別だった。決して金では買えない時間を過ごしているような気がした。
人生には思いもよらない事がたくさんある。それをどのように感じるか、感じられるかが大切だ。
香港のスターフェリーと安いソフトクリームで、王侯気分を感じた沢木耕太郎さんのように、何が人生の幸せかは自身の感じ方次第である。
キッチンカーの500円ビールで最高のひとときを過ごすことができた。
ピアノねぇ。楽しくもあり苦くもありますね。
もう指は動かないし、コードもコピーできるかどうか。
あれ、また「サイゼリヤ」に行かれたんですか? ネタ的におもろないという感じだったかと。
ピアノをはじめとした楽器は毎日やらないとダメですね。自分はギターももうコードすらおさえられません。指の腹が柔らかくなっちゃって。
ストリートピアノはだいぶ多くなりましたね。夏に行った小淵沢の駅にありました。え? こんな田舎でもって思いました。先月に行った尾張一宮の駅にもありましたし。
ストリートギターってないのかな。