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さすら碑 026 - モネを彷彿とさせる睡蓮のほとりで - 「行幸記念碑」(札幌市中央区北3条西)

2024-04-24 22:36:09 | さすら碑

札幌駅まであと少しというところで、何やらイベントの準備をしている。

どれどれ、なんだろう。ビールとかもあるのかな。

けれど、各ブースはまだ設営中。どうやらイベントは10時かららしく、まだ小一時間もある。

イベントの終点まで行くと、目の前に立派な門が現れた。

おぉ、これが北海道庁の赤れんが庁舎か。初めて来た。

けれど、建物にはカバーが被さっている。どうやら改修工事をしているらしい。残念。

しばらく敷地内をぶらぶらしてみた。

ほぅ、きれいな池がある。ほとりまで近寄ってみると、風景がものすごく美しい。朝のシンとした空気が景色を美しくみせるのか。しばし、その場で景色に釘付けになってしまった。まるで西洋画。クロードモネの「睡蓮」みたい。

心が洗われるようだ。

そのほとりに、柱のような碑が建っていた。

「行幸記念碑」。

飾り気のなく、主張すらない天皇の行幸記念。裏側に刻まれた碑文には、「昭和十一年十月七日北海道廳ニ行幸アラセラル仍テ碑ヲ建テテ永ク之ヲ記念ス」

昭和天皇か。

昭和11年といえば、226事件があった年ではないか。恐らく、予定としては10月の北海道行幸は決まっていたのだろう。陸軍特別大演習の視察を行うことを。

そして翌年、日本は中国との戦争に突入する。

きな臭い地代である。

 

赤煉瓦庁舎付近に近寄ってみたら、仮設の見学施設が設けられていて、無料で入れるらしい。どれ、行ってみようか。階段を上がると、貴重な展示物が飾られるなど、ちょっとした博物館になっていた。そして圧巻は赤煉瓦庁舎のシンボル、八角塔が間近に見られること。どうやら、八角塔の銅板の張り替えをしているらしい。その経過を見られるとはラッキーだった。

そこで気がついた。

この出張はアーキテクチャーの旅だったのだと。

エスコンフィールドで、国内最先端のスタジアムと街作りを見て、そして札幌市時計台を眺めた。さらには赤煉瓦庁舎である。令和と明治のアーキテクチャーの共演。

そしてモネ。

旅はまだ続く。

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