鳥居だ。家の形だ。いや三角定規だ。
京都だから鳥居?
いやいや、赤い三角定規って?
♪君は、何をい~ま、見つめているの♪
しかし、なんなんだ。この門構え。到底、銭湯には見えない。そんでもって、ローマ字で「TAKENOYU」だなんて。
そのうえ、この真っ青な大漁旗にも見える暖簾。
ちょっと素敵だな。
外観もさることながら、浴場も素晴らしかった。
関西は銭湯のレイアウトが変わっている。関東のそれは、風呂の正面奥に2つの浴槽がでーんと構えているケースがほとんどだが、関西にはそんなセオリーが通じないらしい。
そもそも、部屋の形からして違う。
「竹の湯」は細長い部屋に4つの浴槽が左手に続く。右手側が洗い場だ。
いや、扉の真横のスペースには薬湯がある。つまり5つの浴槽が並んでいるのだ。
浴槽の向こうがサウナ。3~4人も入ればいっぱいになってしまうほどのスペース。そのサウナを超えると露天風呂になっている。
壁は白く。設備は比較的新しく感じる。当然、ペンキ絵のようなものはない。
京都の温泉に伝統を求めてしまう自分、それってやっぱりステレオタイプなのかしら。
「竹の湯」という名前の銭湯を知っている。
東京都江戸川区小岩にある「竹の湯」。お風呂放浪記NO.15 ~「竹の湯」(江戸川区南小岩)~である。
何が竹なのだろうか。松竹梅でいうところの「普通」を指すのだろうか。それとも竹野さんという人が経営者なのだろうか。
ともかく、風流な名前の銭湯だが、こちら京都の「竹の湯」さんは、近代的な風呂になっていて、すくなくとも風流ではない。やっぱり、京都に風流を求めてしまうんだ。
湯温はそれほど熱くない。41℃とか。東京の温度に比べれば、断然ぬるい。
露天にしばらく浸かり、場内のジェットバスに入っていると、突然目が痛くなった。はじめは、気のせいとも思っていたが、ふらいんぐふりーまん師も目が痛いという。
塩素のせい?それとも何か別の要因でも?
あまりにも目が痛くなったので、不本意ながら途中で退出。
ちょっと不完全燃焼な入浴だった。
師にとっての京都の銭湯は、昔ながらの佇まいの、古びた感じの方がいいんだね。ただ京都人、意外に新しいものとかも好きなんだよ。
だから景観を守るために町家を条例で保存したりしないと、ガンガンコンクリ打ちっぱなしのおしゃれハウスに改築しちゃったりして、街の景観がバラバラになっちゃうんだよね。(苦笑)
よし、今度錦にある「錦湯」に行こうぜ。サウナもなんもないけど、京都イメージ度に則した感じの京都度、半端じゃないから。
しかし、あの時の銭湯の目の痛さは勘弁して欲しいレベルだったねえ。ほぼ一番風呂状態だったから、お湯がこなれてなくて、塩素含有量ビンビン状態の中、ジェットパワーで大量に気化したからだと思うよ。
いい銭湯ばかりで、本当に満足しているんだが、どうにもこの「竹の湯」はあまり印象がよくないんだよ。
やっぱり、どこかで京都という伝統とブランドを期待してしまっているんだね。
「錦湯」。
以前から師が言っているとこだね。
次回は行ってみたいな。