何故かこの頃、五反田に行く機会が多くなった。某企業への取材と営業を兼ねた訪問が目的なのだが、広告に関する営業活動は、この日、どうやら徒労に終わったようだった。
夜7時頃まで先方と話しをしたが、妥協点が見つからず、解散となった。ドッと疲れが出て、わたしはJR五反田駅近くにたたずんでいた。「ビールでも飲んで帰ろうか」と。
ふと、見るとJR線の高架下に一軒の店が見える。
白色灯が目に優しく、わたしは誘われるように店に入った。
店に入る前に実は少しまごついた。
店の入口が分からなかったからである。
実は、この店、屋台風なのである。表側に壁はなく、透明の厚いビニールが覆いになっている。だから、店にはビニールの覆いと覆いがが重なるところをめくって進入するのである。
そうして、店に入るとカウンターはほぼいっぱいで、わたしは仕方なく2人用の小さなテーブル席に腰掛けたのだった。
まずは、瓶ビール。
ビールはアサヒスーパードライ(550円)。
この値段の高さには少し驚いたが、致し方ない。
注文を取りに来る女性はにこにこしていて、実に気持ちがいい。言葉のイントネーションから判断して、恐らく中国のご出身の方と思われる。
しかし、この五反田の居酒屋には異国の女性が多い。
過去2度の五反田訪問(居酒屋放浪記NO.0161、同0162)においても、いずれもアジアの女性が店員を務めていた。
わたしは、アジアの女性が健気にも働く姿が好きだ。思わず、応援したくなってくる。
中国の本土で店番をする女性は大抵、ブスっとした顔でいかにも仕事をしたくない、という女性が多く、店に行っても「没有」と言っては客を煙たがる人ばかり見てきたが、五反田で働く女性は、いずれも愛想がよく、とても好感が持てる人たちばかりだ。この「東五反田一丁目酒場」の女性も、よく働き、愛想が良く、働くことが好きであるかのように振舞っていて、とても気持ちがいい。
つまみに、「モツ煮」(350円)を頼んだ。
いわゆる「煮込み」である。
瓶ビールがあれだけ高かった割には、「モツ煮」は普通の金額である。
金額が普通ならば、味も量も何てことはない。ごく普通のものだった。サラリとした味噌味。モツは恐らく元々ボイルしてあるものを使っているとみた。その理由は、モツの歯ごたえが柔らかいという点だ。関東の飲み屋は大抵、あらかじめボイルしたモツを使っている。
さて、焼き物を食べたくなった。
壁に張られたメニューの短冊を見ていると、どうやらここは焼き鳥、焼きとんの店であるようだ。一番初めに目に付いたのが、「正肉」(100円)という文字。恐らく、これはもも肉のいわゆる普通の焼き鳥であると思われるのだが、如何せん読み方が分からない。「せいにく?」「しょうにく?」それとも「まさにく?」。普通に「焼き鳥」と言えば、それで済むのだろうが、通じなかったときが怖い。それを考えると少しドキドキしてしまうのだ。
結局、「焼き鳥」と言って事なきを得た。この他、「レバー」(140円)、皮(140円)をたてつづけに頼んだのであった。
少しすると、2人の若い女性が店に入り、わたしの席の目の前に座った。そして、やはり壁の短冊メニューに目を向けて「正肉」の読み方に四苦八苦していた。だが、彼女らの偉いところは、ひるむことなく「しょうにく2本」と言い放っていたところだ。やはり、こういうときは強行突破が正しいところである。
ちなみに、この店の焼き物は1本からでも受け付けてくれる。
非常に良心的なお店なのだ。
さて、わたしのビールが空になった。
そこで、今度は酎ハイ(320円)に手を染めることにした。
そして、この酎ハイも大きめのグラスに注がれて、量から判断すれば、実に妥当な料金だった。
店内にボサノバが流れる。BGMはJウエーブのようだ。
決して、ボサノバがマッチするような店内ではないのだが、テレビのバラエティがけたたましく流れる店よりは全然素晴らしい。
店はそんなに狭くもないが、このビニールの仕切りが醸し出す屋台風味がまたガード下の雰囲気と相まって大衆酒場を演出する。だが、ここにいるのは疲れきったサラリーマンだけではない。先述した若い女性2人組の他には、若いカップルがカウンターで黙々と食べて飲んでいるし、わたしのすぐ横には、常連らしいおっさんが一人で焼酎をあおっている。
場末感もあるが、ボサノバの歌声と女性客のハイトーンの声が店内に心地よく響き渡っていく。
もう一杯飲んでみようと思った。
酎ハイをお代わりした。
つまみに「つくね」(130円)と「ししとう」(130円)を注文した。
焼き物は、いずれもとびっきり!とまではいかない。焼き鳥や「モツ煮」の状況から判断すれば、通常の「ブロイラー」の肉を使っていると思われる。
それでも、わたしはとにかく気分が良かった。
仕事で充分な成果を得られなかったことなど、すっかり忘れてしまっていた。これで、すっきりとして家路に着くことができる。
本来、居酒屋とはそういう機能があるべきである。
家と会社を繋ぐ句読点。
何故、わたしの気分がいいのかって?
それは、間違いなく、同店の女性店員の満面の笑顔であろう。
どんな、店のおもてなしより、CS向上のための訓練された接客手法よりも、この満面の笑顔には到底かないやしないのだ。
夜7時頃まで先方と話しをしたが、妥協点が見つからず、解散となった。ドッと疲れが出て、わたしはJR五反田駅近くにたたずんでいた。「ビールでも飲んで帰ろうか」と。
ふと、見るとJR線の高架下に一軒の店が見える。
白色灯が目に優しく、わたしは誘われるように店に入った。
店に入る前に実は少しまごついた。
店の入口が分からなかったからである。
実は、この店、屋台風なのである。表側に壁はなく、透明の厚いビニールが覆いになっている。だから、店にはビニールの覆いと覆いがが重なるところをめくって進入するのである。
そうして、店に入るとカウンターはほぼいっぱいで、わたしは仕方なく2人用の小さなテーブル席に腰掛けたのだった。
まずは、瓶ビール。
ビールはアサヒスーパードライ(550円)。
この値段の高さには少し驚いたが、致し方ない。
注文を取りに来る女性はにこにこしていて、実に気持ちがいい。言葉のイントネーションから判断して、恐らく中国のご出身の方と思われる。
しかし、この五反田の居酒屋には異国の女性が多い。
過去2度の五反田訪問(居酒屋放浪記NO.0161、同0162)においても、いずれもアジアの女性が店員を務めていた。
わたしは、アジアの女性が健気にも働く姿が好きだ。思わず、応援したくなってくる。
中国の本土で店番をする女性は大抵、ブスっとした顔でいかにも仕事をしたくない、という女性が多く、店に行っても「没有」と言っては客を煙たがる人ばかり見てきたが、五反田で働く女性は、いずれも愛想がよく、とても好感が持てる人たちばかりだ。この「東五反田一丁目酒場」の女性も、よく働き、愛想が良く、働くことが好きであるかのように振舞っていて、とても気持ちがいい。
つまみに、「モツ煮」(350円)を頼んだ。
いわゆる「煮込み」である。
瓶ビールがあれだけ高かった割には、「モツ煮」は普通の金額である。
金額が普通ならば、味も量も何てことはない。ごく普通のものだった。サラリとした味噌味。モツは恐らく元々ボイルしてあるものを使っているとみた。その理由は、モツの歯ごたえが柔らかいという点だ。関東の飲み屋は大抵、あらかじめボイルしたモツを使っている。
さて、焼き物を食べたくなった。
壁に張られたメニューの短冊を見ていると、どうやらここは焼き鳥、焼きとんの店であるようだ。一番初めに目に付いたのが、「正肉」(100円)という文字。恐らく、これはもも肉のいわゆる普通の焼き鳥であると思われるのだが、如何せん読み方が分からない。「せいにく?」「しょうにく?」それとも「まさにく?」。普通に「焼き鳥」と言えば、それで済むのだろうが、通じなかったときが怖い。それを考えると少しドキドキしてしまうのだ。
結局、「焼き鳥」と言って事なきを得た。この他、「レバー」(140円)、皮(140円)をたてつづけに頼んだのであった。
少しすると、2人の若い女性が店に入り、わたしの席の目の前に座った。そして、やはり壁の短冊メニューに目を向けて「正肉」の読み方に四苦八苦していた。だが、彼女らの偉いところは、ひるむことなく「しょうにく2本」と言い放っていたところだ。やはり、こういうときは強行突破が正しいところである。
ちなみに、この店の焼き物は1本からでも受け付けてくれる。
非常に良心的なお店なのだ。
さて、わたしのビールが空になった。
そこで、今度は酎ハイ(320円)に手を染めることにした。
そして、この酎ハイも大きめのグラスに注がれて、量から判断すれば、実に妥当な料金だった。
店内にボサノバが流れる。BGMはJウエーブのようだ。
決して、ボサノバがマッチするような店内ではないのだが、テレビのバラエティがけたたましく流れる店よりは全然素晴らしい。
店はそんなに狭くもないが、このビニールの仕切りが醸し出す屋台風味がまたガード下の雰囲気と相まって大衆酒場を演出する。だが、ここにいるのは疲れきったサラリーマンだけではない。先述した若い女性2人組の他には、若いカップルがカウンターで黙々と食べて飲んでいるし、わたしのすぐ横には、常連らしいおっさんが一人で焼酎をあおっている。
場末感もあるが、ボサノバの歌声と女性客のハイトーンの声が店内に心地よく響き渡っていく。
もう一杯飲んでみようと思った。
酎ハイをお代わりした。
つまみに「つくね」(130円)と「ししとう」(130円)を注文した。
焼き物は、いずれもとびっきり!とまではいかない。焼き鳥や「モツ煮」の状況から判断すれば、通常の「ブロイラー」の肉を使っていると思われる。
それでも、わたしはとにかく気分が良かった。
仕事で充分な成果を得られなかったことなど、すっかり忘れてしまっていた。これで、すっきりとして家路に着くことができる。
本来、居酒屋とはそういう機能があるべきである。
家と会社を繋ぐ句読点。
何故、わたしの気分がいいのかって?
それは、間違いなく、同店の女性店員の満面の笑顔であろう。
どんな、店のおもてなしより、CS向上のための訓練された接客手法よりも、この満面の笑顔には到底かないやしないのだ。
おねーさんのチャレンジは成功だった訳だ。(笑)
そういえば最近焼き鳥食ってないなあ。食べたいなあ、美味い焼き鳥。
そうそう、肉と言えばこないだの大会で久々にビウォンに行ったぞ師よ。やっぱ最高だなあそこ。
いつもフォローありがとう。
しかも、くまなく読んで貰って感謝だよ。
そして、書きたいポイントを的確に読み取って、そこにコメントしてくれる、そんな師に感謝だよ。
オレは焼き鳥ばっか食べてるよ。
まぁ、うまいのまずいの様々だけれどね。
ウチは昔、自営業で焼き鳥の卸業をやっていてね。ウチのがブロイラーから仕入れたもので焼き鳥を串に刺していて、売れ残ったものはその日の夜に食卓にあがるんだよ。だから、焼き鳥は毎晩食べてたなぁ。そんなこともあって、ブロイラーの味は染み付いているんだ。
だから、けっこう店に行っても大体分かるよ。
ところで、オレは最近焼肉食べてないよ。去年の9月に「牛角」に行ったきりだ。
ビウォンかぁ、久々に行きたいなぁ。
でも、オバカな自分は、また忘れてしまい。。。
同じ事を聞いたのが3度ほど(汗)。
簡単な漢字で読み方が多いほど、すぐ忘れてしまいます。。。歳とったなぁ。。。
しかし、こんな表示は初めて見ました。
何が「正」なんでしょうかねぇ。
まさか、偽装していない本物の証なんでしょうか。
ワシントンDCでも焼き鳥ってありますか?
もし、なければ開業しようかな。
「CBBQ」
チキンバーベキューなんてどうですかねぇ。
基本的に照り焼きなんですけどね。
ちなみに、私が日本の焼鳥屋さんに行ってた時は、
けっこう「正肉」って見ました~。
しかし、何で照り焼きなんでしょうねぇ。
タイのマクドナルドで売られている「照り焼きバーガー」は「サムライバーガー」って名前でしたよ(6年前)。
アメリカのマックで何か面白い商品ありますかねぇ?