カープ25年ぶりの優勝に沸く広島の街。心なしか、興奮冷が、街全体に伝播しているように感じる。日本シリーズ真っ盛りの広島出張。とうとう神は、自分に味方したと思った。シリーズのチケットの抽選はことごとく外れ、チケット転売サイトでは、チケットが数倍の値段がつき、入手が困難に。そんな矢先に飛び込んできた広島出張。広島に行けば、なんとかなると思っていた。例えば、取材先のつてを頼るとか。或いは道端にチケットが落ちているとか。けれど、そんなに現実が甘くあるはずもない。
取材の懇親会では、実際にチケットを持っている人に接触できた。ボクはダメ元で、「そのチケット余ってませんか?」と厚顔に尋ねた。余っている訳などない。
「どなたか余っていそうな人、ご存知ないですか?」。
ボクは引き下がらなかった。
いや、たとえ余っていても、初対面の人に譲るわけなどないのだ。
その懇親会の席、「八雲」では、カープの話題で持ちきりだった。ボクも興奮して、ペラペラと喋り続けた。気持ち的には、出てきた瓶ビールで、ビール掛けしたかった。
鮪のお造り。カープやん。そのお造りに鯉はないのか。思わず、探してしまう。「鯉のあらい」があっても、全然いいと思う。
お喋りに夢中になり、何を食べて、何を飲んだのか、もう分からなかったけれど、いわゆる懐石料理に、ボクは何故か白ワインで通した。
その中で、傑作だったのが、松茸の土瓶蒸し。惜しげもなく投入された松茸。その濃厚なお出汁は、なんとワインに合うことか。旨味と酸味の邂逅と言えばいいだろうか。対極をなす両者の出会いはミスマッチなどではない。
いや、個人的には、「カープうどん」にも、白ワインが合うと思っている。いや、お好み村で食べるお好み焼きにも白ワインでしょ。
ただし、広島的には、赤ワインなんだと思う。
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