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お風呂放浪記NO.06 ~「ゑびす湯」(北区滝野川)~

2008-07-19 10:50:55 | お風呂さすらい
 仕事を終えて居酒屋に行く前のひと時、風呂を浴びてさっぱりすれば、どれだけ気持ちいいか。などと考え、銭湯通いをしてみることにした。
 前日、蒲田温泉に浸かり、その後居酒屋で酒を飲んだが、やはり風呂に入ると心身リラックスするのは間違いないし、いかにも風流だ。

 JR王子駅を出て、飛鳥山の勾配を登る。
 少し登るだけで、背中が少々汗ばんでくる。
 この日は七夕。だが、すっきりと夜空に星たちが煌々と煌いているわけではない。雲が垂れ込め、夜の帳も早く降りた。

 頂きの方から都電がカーブを曲がってこちらに向かってきた。車内の灯りが闇を照らしている。
 飛鳥山から王子駅前まで、都電荒川線は、道路に埋設された軌道を走る。クルマと並行して走る姿は、路面電車としての雄姿を一際強烈に見せ付けてくれるのだ。
その都電が現れたカーブを曲がれば、飛鳥山の西側に出、あとは、ほぼ平坦な街並みになる。

 確か、交番を越えて、澁澤榮一さんの旧宅を過ぎた対面あたりに銭湯があったはずだ。
 少し前、立ち飲みラリーを敢行している際に偶然見かけたのだ。
 そうやって、歩いていくと古いいい感じの居酒屋を見つけ、まだ時間が早いのか、お客が一人もいないラーメン屋さんをすぎ、「サウナ」と書かれた青い看板の銭湯「ゑびす湯」に出たのである。

 暗がりにぼうっと光る微かな灯りを頼りに下駄箱へ進み、「男湯」の暖簾をくぐる。
 ガラリと音のする引き戸はまさしく正統派銭湯の伝統の重みだ。
 そう、中央に番台を擁する本物の銭湯に入るのは、本当に久しぶりである。

 「こんにちは」。
 番台のお兄さんに挨拶をすると、お兄さんもにっこり笑って挨拶を返してくる。
かつて、わたしがまだ幼少の頃の銭湯は、確かに鍵付きのロッカーもあったが、脱衣所には衣服を入れる大きな籠があり、わたしもよく衣服を籠に入れて浴室に入ったものである。
 そんな籠はもう跡形もない。
 ロッカーに衣服をしまい、浴室に入った。

 時刻は7時過ぎ。
 お客はわたしの他に2人しかいない。
 広い風呂。
 ケロリンの洗面器と椅子をもって、蛇口の前に。
 さきほど番台で買った小さな石鹸をタオルにこすりまず体を洗う。
 石鹸は30円だった。

 ペンキ絵は富士山。
 お風呂の温度は44℃前後。
 湯加減はちょうどいい。
 暑い夏に熱い湯に浸かるのは実にいい。
 先客も多くなく、実にゆったりだ。
 身も心も洗われていく。
 水はどうやら井戸から汲み上げている模様。
 武蔵野台地の豊富な水の恵みを使っているようだ。

 湯船の横にサウナがある。
 体裁をみるとどうやら後付けのようにみえる。3人も入れば、いっぱいになってしまうような小さなサウナ。
 湿式のサウナは今時珍しい。
 3分間入ったが、さすがにばてた。

 だが、出来うる限り汗をかいて、絞り出し、うまいビールに繋げたい。

 さぁ、風呂から上がってどこへ行く。
 決まっているじゃないか。
 王子駅前の立ち飲み屋、平澤かまぼこ店さ。

 風呂を出て、今度は飛鳥山を下る。
 夜風が実に気持ちいい。
 王子神社の木々をかすって、実に気持ちのいい風が吹き抜けていく。

 あぁ、ビールが愛おしい。



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2 コメント

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こりゃもう完璧な (ふらいんぐふりーまん)
2008-07-19 22:52:09
お風呂ライフだな。
楽しんでいるようでなによりだよ。

しかし、44度前後とはさすが東京の銭湯。
俺にとっては熱湯甲子園。いや、スーパージョッキーでいう所の熱湯コマーシャル並みの温度だよ。
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熱湯 (熊猫刑事)
2008-07-20 09:10:57
師よ。
旅から帰ってきたか。


東京の銭湯は「熱い」って有名みたいだね。
自分も熱い風呂の方が好きだな。

実は、次週に紹介する銭湯は46℃だったよ。
46℃はさすがに厳しかった。

昨日、山口のかみさんの実家で風呂に入ったが、気温が高くて、蒸し風呂だったよ。
さすがに、15分しか入れなかった。
東京は、まだ涼しいんだな。
返信する

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