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卒論の提出まで3か月をきってきたが、ボクの論文は遅々として進んでいなかった。
毎週月曜日のゼミに行くのも、ほとんど気休めだった。
大学の図書館で調べ物をして、ゼミに出て、大学のバスに乗ると19時半。小手指の駅に着く頃にはもう20時である。
所沢で降りてみようと思った。なんとなく。
小手指の立ち飲みは行き尽くした。繁華街のある所沢に立ち飲みが「サスケ」の1軒だけとは思えず、ちょっと探索してみようと思った。
盛り場とは反対の出口を降りた。西口とはうって変わって、閑静な街並みだった。
この近辺で立ち飲みは期待できない。そう思わせる雰囲気だった。
闇雲にしばらく歩く。
当然店などない。
もう店は見つからないかなと思った瞬間、また立ち飲みの神様が舞い降りた。
「もつ家」が眼前に現れたのである。
三多摩、所沢地域最大の立ち飲みチェーン。「もつ家」。
かつて、ボクは2店の「もつ家」に入ったことがある。
秋津と小手指。秋津は本店である。怖いおばちゃんは「もつ家」チェーンの総帥。
小手指はあの歴史的建造物ともいえるアーケードに入居している店だ。
かくして、3店目の来訪となった「もつ家」に入ると、やはり「もつ家」独特の素人臭い店。
厨房の什器類は家庭にあるようなものばかり。コップを置く一隅には100均で買ったような布巾がかぶされている。
店にたつおばちゃんも立ち飲みの女将とは思えない。どこからかパートで雇われたというような、そんな印象である。
だが、客あしらいは抜群だった。
常連のちょっとこうるさそうな客をつかず離れずといったあんばいでいなし、一見のボクをその輪の中に巻き込んでくれた。
面白かったのは、「もつ家」本店の総帥について、そのワンマンぶりについて語ったエピソード。ここでは、その詳細は省略するが、その舌鋒は止まらなかった。
ボクはホッピーと「もつ煮込み」。
お椀に入ったボリューム満点の「煮込み」はさすが、「もつ家」。
多分、首都圏ナンバーワンのボリュームだろう。
メニューは他の「もつ家」と比べて、迫力はない。なにしろ、圧倒的に家庭的な雰囲気の中では、多くを望めない。
くし焼きもあるにはあったが、時間がかかるということ。
ボクはホッピーとナカ3杯、そして「煮込み」だけで過ごしてしまった。
「もつ家」の何相応しく、その雰囲気は超アットホームだった。
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