「ヤマネ肉店」を出て、さて中華で〆るかとなったが、浦安には適当な町中華がない。「珍来」はへんてこなお店に変わっちゃったし、他に思いつく店がない。昔、行徳バイパスに「北国ラーメン」というお店があった。自分史上最高のラーメンで、閉店から30年以上経ってもまだ自分の中でのトップだ。
さて、町中華がないから、カレーで〆るとするか。
昨年、浦安に来た時、目の前を通って、まだ営っていることが分かった、「ゴリラ亭」。多分30年ぶりの訪問だ。ただ何歳の時に来たか、もう覚えてない。23歳だったかもしれないし、22歳の時かも。仮に23歳の時でも、29年ぶりの訪問になる。
「居酒屋さすらひ」は、こないだ訪問した「ふくろ」が14年ぶりで最長ブランクだが、29年ぶりはその倍以上。お店が存在していなければ行けない訳で、息の長い「ゴリラ亭」にはただただ脱帽だ。だって飲食店で10年続けるのも難しいときく。「ゴリラ亭」がいつからあるのか知らないが、少なくとも30年以上はこの地で営業しているのだ。
昔は店頭に「マグロカレー」ののぼりがあったが、今はもうない。そして店舗の黄色い看板。昔はもっと鮮やかだった。この29年ですっかり色褪せてしまった。
「ゴリラ亭」といっても、金沢の「Go Goカレー」を真似ているわけではない。「Go Go」は2002年頃の創業ではなかったか。
お店に入った。おばさんがお店を切り盛りしている。29年前はおじさんだった。仮にあの時のおじさんが50歳だったとしたら、今79歳。多分、現役を退いたのだろう。このおばさんはもしや娘さん? いろいろな想像が沸いてくる。
メニューを眺めた。
名物「マグロカレー」はもうなかった。特段残念という訳ではないが、あまり他では見かけないマグロのカレーは貴重だった。
改めてメニューを眺める。
「王道」の欄の一行目に「ポークカレー」(680円)。多分、これが基本だろう。そのポークをオーダーした。
カレー専門店は料理が出てくるのが早い。やや黒目のカレーソースのカレーが出てきた。ゆで卵がトッピングされている。
「それ、サービスね」とボソッと言った。
自分も小さい声でお礼を言った。
カレーはうまい。万人に愛される味わい。奇をてらう訳ではなく、カレーの基本がここにある。だからこそ、長いことお店を続けていけるのだろう。
29年前にいただいた味はもうとうに忘れているので、比較はできないが、多分ずっと変わらない伝統の味を守り続けているのだと思う。店頭の看板は色が褪せたが、カレーの味は素晴らしい。
次回来る時も、変わらないおいしさのカレーを是非いただきたい。
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