友人MJと大井町で合流することになった。大井町なら酒場に困ることはない。だが、その考えは安易だった。
怪鳥から教えてもらった刺身を出す中華、「のんぼ」に行ったら、あえなく定休日。そこから我々の迷走が始まった。
飲み屋街を右往左往し、時間を浪費。結局、行き着いた店は、いわし料理と書かれた、「だるまや」という店だった。
店に入ってみて、すぐに気がついた。ここは、「孤独のグルメ」に登場した店ではないか。ボクらは、カウンターに座り、メニューを眺めた。いわし料理がびっしりと並ぶ。
刺身にたたき、ぬた、沖なます、グラタン、たたみいわし、つみれ各種、サラダ、てんぷら、蒲焼などなど。全て、いわし料理。とことんいわしだ。
まずは、刺身(650円)かな。お酒を熱燗で2号。
いわし料理専門店は、確か大崎にもあったと記憶している。何故、いわしなのだろうか。何故、あじではなく、いわしなのか。それが不思議である。
刺身のいわしは、意外にも脂がのって、おいしい。どうにも身が少ない印象があるいわしだが、しっかりとしてとろけるようなうまさである。
仕入れがいいのだろう。
次に「ぬた」(600円)を頼んだ。「ぬた」と言えば、たいていはまぐろである。いわしだと、淡白すぎて、酢味噌に負けてしまうのではないかと思ったが、なかなかどうして。いや前述したように、脂がのった素材だから、酢味噌と和えて、爽やかな味わいになっている。この料理もまた絶妙だった。
酒を2号おかわりして、ボクらは絶品のいわし料理を堪能した。
厨房とカウンターが近く、目の前で大将が腕をふるってくれる。そのフェイストゥフェイスのコンタクトは、この店ならではだろう。
いわしがうまくて、ついつい酒が進んでしまう。
いわし料理は、なんと罪作りな奴なんだ。
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