![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/a6/3bd8107eb4ece71d81a0f57f7c7f051d.jpg)
月に一度通る、渋谷への道。
いつも、台湾料理「麗郷」ばかりに気を取られていたせいか、その店の存在に気づかなかった。その日はたまたまよそ見をしていた訳だが、その時ふと目に飛び込んできた。「Chai」と「Chapati」の2文字。チャイはそれほど珍しくもないが、チャパティとは、また珍しい。お店の前でしばし立ち尽くしてしまった。
しかし、今日はこれから恵比寿のSルに行かねばならない。時間がないのだ。お店をやり過ごし、10mほど行ったところで、どうにも気になって仕方ない。10分くらいなら大丈夫か。一期一会。また、引き返して、「Chai Stand」に入った。
お店は小さなカウンターのバーだった。若い女性がこの小さなチャイハネを切り盛りしているようだった。チャパティをいただきたかったが、10分じゃゆっくりいただけない。
「チャイ」(400円)をいただくことにしたのだが、メニューにある、「マサラチャイ」の方が気になった。いや、チャイは普通、マサラチャイを指すと思うのだが。しかし、一杯500円て決して安くはない。しかし、この値段設定は余程自信があるに違いない。よし、「マサラチャイ」で行ってみるか。
「チャパティ」とか、「ラッシー」もあるんですね。
女性にそう言うと、元気な声が返ってきた。
「チャパティ、ご存知ですか」。
「もちろん」。
そんな会話から、いつしかお互いのインド旅の話しをしていた。
お店の名前は「JULAY」。読み方は「ジュレイ」というらしい。女性が長期滞在したラダックのレーでの挨拶をお店の名前にしたようだ。お店は昼間の間、間借りしているとのこと。夜はバーになるらしい。
自分もそんなつもりじゃなかったけど、ついついデリーでのボブネッシュの話しをした。
そうこうするうち、「マサラチャイ」が出来上がった。
「甘くないので、お好みで甘くしてください」とのこと。
一口いただくと、うん確かに甘くない。チャイはやはりこってりと甘くなければ。砂糖をがばがば投入した。すると、しっかり甘くなり、いよいよチャイらしくなってきた。しかも、その本格的なチャイが突如現れた。
マサラやシナモン、カルダモンにクローブ。複雑なスパイスの重厚感が伝わってくる。素晴らしい。よくぞ、ここまで再現できたなと思うほどの本格派。日本で飲まれているチャイは概ねなんちゃってだが、この一杯は見事。インドの250倍の金額を払っただけの価値は確かにあった。
話しに花が咲き、10分のつもりが30分も長居してしまった。Wズインクの帰り道、必ず立ち寄るべきお店ができてしまった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます