比叡山延暦寺を訪れ、滋賀県側のロープウェイを使って山を下りると、景色は一変した。
京都とは確実に雰囲気が違うのだ。石塀が続く町並は落ち着いた雰囲気で気持ちが安らぐ。道幅も広く、とりわけ歩道が広く作られていて、あくせくするところがない。さすが、延暦寺の門前町だ。
さて、腹が空いた。どこかでビールでも飲みながら、何か口に入れようかと思っていると、ちょうどいい具合に蕎麦屋があった。
さて、その蕎麦屋だが、店が2軒連なっている。
1軒には長蛇の列。もう1軒には客があまりいない雰囲気。その見事なコントラストに思わず笑ってしまう。何がこうも違うのかと。
ボクは並ぶのが好きではないので、お客のいない店に入った。
行列のできる店ってボクは信用していない。多分、行列に並ぶ人の半分くらいは、「並ぶ店はおいしいに違いない」という思いだけで列に並んでいる人もいるのではないだろうか。要するに自分の舌で判断しているのは、どれだけいるかってこと。
さて、お客のいない店の方、「日吉そば」。
建物が相当に古そうだ。まるでおばあちゃんチにでも行ったかのような建物が印象的である。
瓶ビール(キリンラガー)と「もり」をオーダーした。
その際、女将さんに古い建物のことを尋ねると、築100年を超えているとか。それだけでもこのお店に入った価値はある。
そばつゆの色は薄めだが、独特の甘味がある。尖ってないこのまろみは、恐らく長年培ったものなのだろうか。
蕎麦はやや太くて短いのも特徴だ。蕎麦の薫りがいい。
また、蕎麦を盛る器が大仰で、これも土地の独特のものであろう。
知らない町で、知らない店に入って食べるものは、新鮮だ。
同じものでも全く違うように見えるから不思議である。
蕎麦はやっぱりいいな。
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