まだ行けていない有名店がけっこうある。
本格居酒屋然り、立ち飲み然り。
この「西口やきとん」もそのうちのひとつだ。
かつて何度か、「西口やきとん」を探したことがあった。ネット情報で見ればすぐに見つかるのだろうが、自分の足で探すことに意味があると思っており、過去2度ほど捜し歩いたのだが、結局見つからなかった。
それが先般、カレー屋さんを探している途中で、偶然「西口やきとん」を見つけた。
探しものなんて、そんなものである。フッと何気ないときにこそ、探しものは見つかるのだ。
そして、ようやく「西口やきとん」を訪問することができた。
行ったことのない有名店には少し構えるきらいがある。
混雑状況、常連さんとの関係、そして有名店特有のローカルルール。権威主義に弱いボクのメンタルの部分も含めて、有名店にはちょっと構えてしまう。
少しドキドキしながら、店の前まで来た。
降雨の影響もあるのだろうが、店は空いていた。
拍子抜けした。ボクはてっきり、店の外まで客があふれているイメージを頭に思い浮かべていたからだ。
店に入りカウンターに陣取った。
「へい、いらっしゃい」。
威勢よく挨拶を配られた。
さて、何を飲もうか。一見のくせに何度か来ている風を装い、ボクは平静に努めた。厨房の短冊メニューを見て、そして背後の短冊にも目を向ける。
後から来た客がボクの横に立ち、彼はすぐさま注文した。
ちょっと焦る。
ほほぅ、ホッピーはないのか。そうすると、まずは生ビール(300円)で様子をみよう。
立ち飲みスペースの向こう側は座敷になっている。だが、そこにはテーブルがあり、椅子があった。座敷の周囲の壁、襖は茶色に変色している。無理もない。煙で燻されるのだろう。まさに店の年輪であり、歴史である。
さて、まずは「塩煮込み」。これが200円。
生ビールと煮込みで500円。ワンコインは名店のラインナップ。
そして、間髪入れずに串焼きを注文。
「タン」×2、「ハツ」×2、「ガツ醤油」×2。
面白いのは「白獅子」と「赤獅子」。ネーミングから、どんな」串焼きか全く想像が付かない。
「塩煮込み」。
透明なスープのそれにじゃがいもが入る。なんだこれ。ポトフのような煮込み。
野菜の旨みがスープを引き締める。これうまいじゃん。
ビールを飲んで、一息ついて、ようやくこの店のリズム感に乗れてきた。
そうするうちに串焼きが運ばれてきた。空いているせいか、焼きが早い。
身はふぞろいだが、かなり大きい。この大きさ、秋津の立ち飲み、「野島」に匹敵する大きさ。
これは素晴らしい。さすが名店の誉れ高き串焼き。
芸術的!
2杯目からは「バイスサワー」を飲んだ。
うまし!ホッピーはないが、「バイス」があれば問題なし。
ちょっとして、ようやく雰囲気にも慣れてきた。
店員のみなさんもフランクで優しい。名店の驕りは一切なし。
5月の初旬に2店目を出店。
ますます繁盛する「西口やきとん」。
これからどんどん利用させていただきます。
何かポリシーあるのかな?
お客の中には「ホッピー」って言う人必ずいると思います。
「やきとん」にホッピーって抜群の相性ですから。
それでもホッピーを入れないにはきっとわけがありそうですね。
四文屋もまた然りです。
「焼酎なんか酒じゃねぇ」
って、10年位前まで置いていませんでした。
それに近いものがあるのか?それとも売上確保のためか?
どういう酒を扱っているかで、そのお店の特徴や方向性が分かります。