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居酒屋放浪記 0318 - 値段高めの串焼き立ち飲み屋 - 「みろく」(港区赤坂)

2010-02-22 12:30:30 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋
 GWが終わると妻は職場に復帰した。
 育児休暇が終わったのである。
 もう、これまでのように自由奔放に酒場に行くことはできないだろう。

 3歳と0歳の子を風呂に入れるのは重労働である。
 専業主婦の方なら、それも致し方なしだろうが、共働きのウチではタブーである。
 せめて、ある程度子供が大きくなってくれないと、一人で2人の子を風呂に入れるのは難しい。したがって、熊猫の居酒屋ライフは窮地に立たされているのである。

 GW明けから数えること約1週間。
 久々に外飲みの機会を得た。

 ANAインターコンチネンタルホテル東京にて、とある団体の会合に出席し、そのまま直帰という好機に、ここぞとばかり熊猫は溜池山王界隈を放浪した。

 時刻は16時をちょっと回った頃合。
 六本木通りを渡り、狭い小路に入って店を物色した。
 地価が高いこの界隈に果たして立ち飲み屋など見つかる訳がないだろうとたかをくくっていたが、しばらく歩き赤坂駅の手前あたりで、コリアンタウンらしき一角に出ると、急に雰囲気は庶民臭さが出てきた。
 街には活気があり、とても赤坂を歩いているとは思えなくなった。

 その一角で立ち飲み屋の「みろく」を見つけたのである。
 角地という立地。交差するそれぞれの面の窓という窓は開け放たれ、入りにくいことはない。
 店構えは黒木の木造をあしらいなかなかモダン。藍の暖簾には「みろく」と店名が染め抜かれている。

 店舗の上部には串焼きの酒類を書いた木札が卒塔婆のように配置されている。
 どうやら串焼き系の立ち飲み屋のようだった。

 店の中も黒木で統一されており、木の温もりがなかなか優しい。
 中央に焼き台があり、それをぐるりとカウンターが囲んでいる。
 テーブル席も幾つか用意されているが、店舗自体はそれほど広くもない。

 わたしはカウンターに陣取って、生ビールを注文した。
 生ビールはヱビスの樽生。さすが赤坂である。値段は590円。立ち飲み屋の水準からいけばかなり高いといえる。

 ビールが出てきたのは、注文から2分後。
 お客がわたしの他一人しかいない状況を考えれば、むしろ遅いくらいである。
 だが、とても丁寧に注いでくれたらしく、泡はクリーミィ。
 ヱビスの樽生を注ぐに相応しい仕事ぶりである。

 肴は「牛カルビ」(380円)をチョイスした。
 群馬県産の肉牛を使用と書いてある。
 これが想像以上にうまかった。

 このように、同店ではなかなかお目にかかれない串焼きメニューも目立つ。
 例えば「がつ芯」や「のどぶえ」などである。
 また、野菜類を同時に創作した串焼きもあるなど、なかなかお客を飽きさせない。

 ヱビス樽生をやっつけて、日本酒の「青春雪」をぬる燗で頼んだ。
 驚いたことに、女性店員がお銚子してくれる。
 聞くところによると最初の1杯だけ、お銚子してくれるのだという。
 悪くないサービスだ。

 次の肴は「牛のハツ刺し」(550円)。
 このメニューは黒板に「早いもの勝ち」と記してあり、物珍しさも手伝って、ついつい頼んでしまったのである。

 これもなかなかいけた。
 ガツ刺しはよく食べたが、ハツ刺しは初めてである。
 心の臓だから、なんとなく生臭いような気もするが、すっかり臭みもなく、やや弾力のある歯ごたえが実にいい。

 店はこの時点でオープンから1年が経ったと女性の店員さん。
 焼き物は炭火で丁寧に焼かれている。

 店の由来はつい聞きそびれてしまったが、以下のいずれかではないかと想像した。
① 弥勒菩薩
② 漫画「有閑倶楽部」(一条ゆかり)に出てくる松竹梅魅録

 だが、単純にオーナーの名前が三六さんだったりして。

 赤坂の立地ということもあり、値段は高め。
 だが、焼き物はどれもハズレなしといったところだろうか。

 店の雰囲気は渋い硬派な作りでいい感じなのだが、店内のBGMがいただけなかった。
カラオケソングなのである。
 「オヨネーズ」に「もしかしてPartⅡ」なんて、下町の居酒屋でも流さないだろう。
 だが、テレビがないのはおおいに評価できるところである。

 いつもは通えないが、たまには顔を出したい店である。

 このように、今後の居酒屋放浪は時間との闘いになる様相を呈している。
 サッと飲んでサッと帰る。
 まさに立ち飲み屋が今後の熊猫における居酒屋ライフの中心になってくると思われる。
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