雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

ISO 800で撮ったカニ星雲 (雲の切れ間に検証強行 その2)

2015年02月19日 | 画像処理のはなし
前回記事  では
新しく購入したパーツを使ったオートガイドの精度の検証を行い、
無事成果を確認することができました。

常に薄雲に覆われる空だったのですが、この時期に星が見えただけでも貴重な夜でした。
今回はその貴重な夜に行ったもう一つの検証課題。
ISO感度800に下げた画質改善効果 について。
関連記事はこちら → 

16日夜、比較的雲の薄くなった時に撮った画像6枚で作成したISO800の画像です。
M1 かに星雲 (おうし座)
ノートリミング画像  ( 画像クリックで 元画像の30%の拡大画像を表示します )
( 上 が北の方向 )
撮影DATA: 2015/ 2/ 16 21:23’~ VixenVC200L(f=1,800mm F
露出15分×6 枚コンポジット  ISO 800 Cooled 60D (気温0.3~-0.1℃ 冷却 オフ) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 ORION SSAG タカハシガイドスコープD50mm f700mm PHD2 Guiding ステライメージ7

中央部分をトリミングした画像です。
ISO800のフラット画像が無かったため、昨日の晩に雨雲を撮影して使っています

さえない空で撮った初めてのISO800での作品(?)です。
シーイング不良による星の肥大やブレがありますが、透明度を考えればまずまず。

さて、肝心の ISO 800による画質改善効果があったのかどうか? ですが・・
これが、ノイズレベルの比較の様に簡単ではありません。

とりあえず、昨年11月に撮ったISO1600で撮ったVC200Lの画像と比較することにしました。
昨年 ISO1600で撮った15分露光×5枚のトリミング画像です。
( 画像クリックで 全体画像を表示します )
空の透明度も今回より各段に良く、さらに倍のISO感度で露光時間が同じですので
星雲の淡い周辺部まで写っていますが、ガイド精度の向上もあり今回の方が星像はすっきりしています。

本来はISO800で倍の露光時間をかけて比較すべきなのですが・・、以下は15分露光1枚画像での比較です。
( ダーク・フラットなどの画像処理はしていません )

ISO 800 15分露光 (16日撮影でもっとも雲の薄かった時の画像)

ISO 1600 15分露光 (昨年11月22日夜 撮影)
実質2倍の露光量になるため、レベル表示巾を倍に広げて表示しています。

ISO800は実質半分の露光量になるため、レベル表示巾を狭めて持ち上げていますが
背景のざらつきはISO1600と同程度に見えます。
ただ透明度の悪さもあり やはり露光不足で、星雲本体はこのレベル表示巾ではISO800の方が荒れて見えます。

ISO800 はできるだけ露光量を多めに撮る事によりノイズ改善効果が発揮されるようです。

この夜、もっとも雲が薄くなったときに撮ったおりおんショットです。
TAMRONZoom(f=17mmF2.8)30sec×4枚 ISO1600 KissDX(改)

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長焦点の暗い光学系VC200Lで、 更に暗い対象を、
あえて低感度のISO800で撮る。
ちょっと自虐めいていますが、ガイド精度も上がったことだし
引き続き挑戦してみます。 
といっても、もし晴れたらですけど・・


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雲上くもがみ
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コメント (8)
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