雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

ポン・ブルックス彗星お別れ撮影、一夜目は手も足も出ず。

2024年03月17日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
3月の新月期には せめて12P ポン・ブルックス彗星 だけでも撮りたかったのですが、
日本海側の気候がそれを許してくれません。

新月も過ぎて月が明るくなってきたので もうあきらめていたところ、
15日は 夕方20時ころまで雲が無いかも・・ という予報が。

そこで まずは彗星が西に傾いた夕方に2階から撮影が可能かどうかの事前検討をしていたところ、
タイミンングよく コメントでおなじみの”さすけ”さんからメールが届きました。
メールに添付されていたのは
「上越天体写真友の会」のIさんがSeestarで撮ったという彗星の写真。

ここまで背中を押されたんじゃ、やるっきゃない。
何年か前に西に沈む彗星を2階の窓から撮ったことがあったので、
その時の資料を元に、えいやー でシミュレーションしてみました。↓
薄明が終わる19時20分ころには高度15度くらいで撮れそうです。
そもそも2階の窓際に赤道儀を設置すると高度20度より上は撮影が不可能なのです。

午後からは階段を何度も往復して、重い機材の設置は完了しました。↓
ヨンニッパレンズを使用しても、赤道儀のスチール三脚を開くと窓枠が邪魔をして狭い範囲しか撮れません。
この日は星の見えない昼間からステラショットで赤道儀を実際に動かして設置位置を確認しました。
( 重いので 位置を変更するたびに レンズ、赤道儀を外してから三脚を移動しなければなりません )
最大の問題は赤道儀の極軸合わせで、
いつもは北極星を使って誤差2分以内に収まるのですが
窓枠が邪魔して北極星は見えず、方位磁石と水準器で三脚を設置するだけなので
据え付け誤差は2度以上あるかも。
このため、ステラショットを使って導入しても「ここはどこ?」と なってしまいます。
結局、窓枠内に見える星を基準にして撮影対象までたどり着くことになります。

そして迎えた夕方。
薄明が終わるまで2時間を切ったのですがもやッとした空に月と木星だけが見えています。
おまけにこの日は強風注意報が出ており、夜になると更に風は強くなりました。

この夜は透明度が悪く、低空で窓枠内に見える星はありませんでした。
彗星近辺と思われる付近を撮って いくつか写った星で
ステラショットの「導入補正」で現在位置を探ろうとするのですが、
いずれも”写った星だけでは現在位置が特定できない”とのエラーがでるばかり。

時間ばかりが経過して 打つ手もないので撮影を断念しました。

今回は「只今撮影中」ショットではなく、「只今撮影を断念」ショットになります。↓
2024年 3月15日 19時32分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)10秒×5枚 ISO1600 
ソフトフィルター使用 kiss DX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
( 点線の丸い範囲に彗星がいるはずなのですが・・)

写真ではいくつか星が写っていますが、肉眼ではカシオペアの”W”字も見えませんでした。


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長い尾は無理でも せめて彗星らしい写真が撮れればと思っていたのですが、
なんの成果もなく、完敗でした。
翌日もし晴れればリベンジという事で2階の機材を
そのままにしておいたことが役に立つことになりました。

次回は翌日2夜目の彗星撮影に挑んだ記事になります。
これだけで赤道儀の極軸設定は無理だよね


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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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二夜目はなんと、なんとです。 (雲上(くもがみ))
2024-03-18 19:03:50
さすけさん一夜目の苦労は無駄にはなりませんでしたよ。
詳しくは明日朝のブログ記事をお楽しみに。
(画像処理が間に合えばですけど・・)
返信する
男心と春の空 (さすけ)
2024-03-18 14:11:41
残念です。
せっかく雲上さんがご苦労されたのに。

まさしく「男心と春の空」ですね~。
そもそも新潟の空がそうなんですよね。

それでは雲上さん、
本業に復帰ください。
返信する

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