雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

おおぐま座の銀河 NGC2841(再始動! ステラショット3)

2024年05月06日 | 天体写真(系外銀河)
前回記事の予告では、黄砂の夜三夜目に撮影した対象(実はM104ソンブレロ銀河をお見せする予定でしたが
予想以上に黄砂のダメージが大きく、
更にそのあと早朝にかけて撮ったM64黒眼銀河ともどもブログ掲載をあきらめました。
結局三夜連続で徹夜したものの、最後の夜は一タイトルしかお見せできなかった事になります。

実は4月のこの時点では、アストロアーツからステラショット3が抱える
ZWO社CMOSカメラのカラーバランス不具合問題のアップデータが公開されておらず、
ほとんどステラショット2と変わらない状態で撮影していました。
その後 アストロアーツの頑張りにより4月末にはアップデータが公開され、
あとは晴れてくれるのを待つだけだったのですが ・・

なんと、ゴールデンウィーク後半に2夜連続で晴れてくれました。
当然の事として、オフセット設定およびアップデータで加わった新機能ホワイトバランス設定を
行っての撮影であることはいうまでもありません。
薄明が終わるのを待ちきれなくて最初に撮ったのは、
ニックネームを持たないおおぐま座NGC2841銀河です。

 NGC2841銀河 (おおぐま座) 
( 元画像の 50%に縮小 わずかトリミング )
( 上 が 北 になっています )
撮影DATA : 2024/ 5/ 2 20:30’~・ 5/ 3 20:10’~ Vixen VC200L(レデユーサーHD) (合成fl=1386㎜)
露出 6分 ×15枚(5/ 2) + ×14枚(5/ 3) (総露光時間174分)Gain150  Offset 8 ホワイトバランス(R50%・B50%) LPS-D1フィルター ASI533MC Pro(冷却-10℃)
 タカハシ EM-200 Temma2M  ステラショット3(導入・オートガイド・撮影) ステライメージ9(画像処理)
ダーク・フラット処理は新しく作成したものを使っています
特徴的な渦巻き構造を持つわけでもないこの銀河の微細構造を狙ったのですが
灯火で明るい早い時間帯でもあったので、2夜かけて撮影を行いました。
VC200Lにレデューサーを付けての撮影でガイドは気持ちいいほど安定していたのですが、
その分見かけの小ささが目立ちます。
縮小なしのトリミング画像はこちら ↓
個人的にはナチュラルな仕上がりを心掛けたつもりですが、
以前デジ一眼で撮った画像はHST(ハッブル宇宙望遠鏡)画像を意識するあまり
こちらの画像は2023年・2020年の3月に撮ったものを加えて処理しており、空の暗い真夜中の撮影になります。
この画像の撮影DATAは こちら→「マイナー? おおぐま座 NGC2841銀河 (貯光 まだ4時間)」

撮影時の空の状態もわかる恒例の「只今撮影中ショット」になります。今回は2夜目の方を掲載 ↓
( 鏡筒の向いた方角に見える小さなが今回の撮影範囲です )
2024年 5月 3日 21時34分~ Tamron Zoom(fl17mm F2.8)30秒×6枚 ISO1600 
ソフトフィルター使用 kiss DX(SEO-SP2) 三脚固定撮影
この夜は薄明が終わる10分前から撮影を開始しています

ステラショット3アップデータ3.0fインストール後の撮影は今回が初めて。
アップデータ適用後は従来のダーク・フラットは使えなくなるため
新たに作り直す必要があります。
ダーク画像についてはひたすら時間をかけて作り直すしかないのですが、
フラット画像については従来の室内照明を使う方法ではカラーバランスが大きく崩れることがわかりました。
そこで初めての試みとして、昼間晴れた日に2階の和室で障子戸の拡散光を使った方法を試してみました。
これがすごく簡単で、これまで室内照明の反射板の角度調整に苦労したのが嘘(うそ)みたい。
光源は太陽光だし、もっと早く気が付けば良かったと思う 雲上(くもがみ)でした。
筒先にLED光源を乗っける方法では平行光線にならない!という変なこだわりがあります


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毎年恒例だった「ゼンマイを探せ〇〇〇〇」ですが、
昨年いつも行っているダムの奥の山道が崩れていて
怖い思いをしたので、今年はやめていました。
それでも山菜の方は先日は親戚から新鮮な山のタケノコをいただき、
今日は先ほどお隣さんから
採ってきたばかりのみずみずしいウドをいただきました。
この時期の山歩きも好きなのですが、山菜の方はいただけるものなら・・・
ありがたや、ありがたや。


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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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雲上さんでも (さすけ)
2024-05-07 22:03:43
「光源は太陽光だし、もっと早く気が付けば良かったと思う 雲上(くもがみ)でした。」

経験豊富な雲上さんでもあるんですね~。
奥が深い!!。
すそ野が広すぎる!!
返信する
デジ一眼のころは太陽光は使えなかった (雲上(くもがみ))
2024-05-07 22:18:40
さすけさんこんばんは。
これまではデジ一眼カメラを使っていたので、ISO6400などの高感度だと
太陽光ではシャッター速度の関係で露光オーバーでフラット画像には使えなかったのです。
CMOSカメラならGain150という低感度での撮影で、
おまけにいざとなれば32μSecなんて超高速シャターも切れるので太陽光でも可能になったという訳です。
返信する

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