6輪タイレル・プロジェクト34
ご存知のマシンで説明は要らないかと思いますが、
まあ、見て行って、聞いていってくださいな。
あまりメジャーなのは私もサプライズしませんが、
これは、これで、栗八が斬ってみましょう。
1975年9月には既に6輪は発表されていました。
1976年の第4戦、スペインで1台をデビューさせる。
第5戦ベルギーからは2台とも6輪を実戦投入。
2戦目で4位に入り、3戦目のモナコでは2位ー3位。
4戦目スウェーデンでは、なんと1-2フィニッシュ。
フランス、イギリス、ドイツ3戦連続2位。
カナダ、アメリカでも2位に入り、
最終戦日本でも2位に入る速さを見せた。
デザイナーのデレック・ガードナー、
当初は、前輪を小さくして空気抵抗を減らし、
トップスピードを狙う構想だ。
しかも、小径になり接地面積が小さくなることを、
4輪とすることでブレーキ性能もアップ!
ブレーキング時でのタイヤロック、
ブレーキバランスが問題だ。
それに小さくなったフロントに比べ、
リアタイヤが大きいため、
空気抵抗は極端には減らない。
しかし、予想に反して良かったのが、
ハンドリングにある。
4輪となることで構造が複雑になる、
重量も増し、トラブルの要因も増える。
が、ドラッグが減少し、接地面積が増え、
重量が増えた分、動きが良くなったということ。
が、専用タイヤの開発も問題になるところだ。
世界中から注目を受け、速い所を見せ、人気も上々!
だがしかし、、、
かつて、F1マシンがフロントエンジンであり、
ミッドシップマシンをジョン・クーパーが造り、
すべてのマシンがミッドシップになって現在に至る。
また、コーリン・チャップマンが
モノコックのロータスを世に送り出すと
全てのマシンがモノコックになった。
6輪が絶対的に速ければ、他チームも設計するはずだ、
実際、マーチなどは後輪4輪も造ったが、
前輪4輪F1マシンはメジャーにはならなく、
タイレル自身、元の4輪マシンへと戻ってしまった。