【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

映画 「シャネル&ストラヴィンスキー」~背徳の香り

2010-03-31 18:26:16 | 映画の香り




   起床時こそ太陽が顔を覗かせていましたが、その後時を経ず真珠色の空に。
  良いお天気が長続きしません。

   気温の方は、昨日までの真冬から平年並みに・・という事でしたが、
  それほど暖かいとは思いません。曇り空のせいかも知れませんね。

   こんなお天気の中、当初ほど気は進みませんでしたが・・
  先週はパスした、フランス映画、『シャネル&ストラヴィンスキー』 を観て来ました。

   やはり、昨年10月に観た 『ココ・アヴァン・シャネル』 では登場しなかった、
  ストラヴィンスキーの存在が気になりましたし、
  『アンの世界』 にも共通する、20世紀初頭のファッションや、
  その背景にも興味ありますから。

   昨年観た映画は成功するまでを描いていましたが、
  今回の映画は、既にデザイナーとしての地位を確立していた、
  シャネルのその後の人生を描いています。
  『アンの世界』 より少し後の時代ですね。1920年以降です。

   今回のシャネル役は、自身が長年シャネルの
  “ミューズ” を務めているという、アナ・ムグラリス。
  (私自身は、あまり好きではありませんが)

   道理で歩き方や、着こなしが抜群だと思ったものです。
  ストラヴィンスキーを演じるのは 『007/カジノロワイヤル』 のマッツ・ミケルセン。

   映画は、ストラヴィンスキーの 「春の祭典」 初演から始まります。
  (この場面は実に丁寧に描かれています)
  
   当時としては前衛的な 「春の祭典」 を酷評され、
  打ちのめされるストラヴィンスキー。
  
   しかしながら、そんな彼の音楽に惹かれ、
  資金提供を申し入れるシャネル。尚且つ別荘にまで彼と家族を住まわせます。
  
   でも、ストラヴィンスキーの代表的な作品、「春の祭典」に、
  シャネルが、こんな風に関わっていたなんて・・初耳です。

    服と同じ黒白で統一されたアールデコ調のインテリアにも興味をそそられます。
  プラス、ストラヴィンスキーの奏でるピアノの黒白の鍵盤にも運命? が絡み・・。

   今回は、シャネルの代名詞とも言える、香水「No.5」 と、
  創造性と独創力に惹かれる、2人の秘密の恋。
  
   やがて、病気がちなストラヴィンスキーの妻に知られる事になるのですが・・。
  共通の創造性と独創力も、「君のは芸術ではない。洋服屋だ」 と言われ、傷つくシャネル。
  
   それより何より、ストラヴィンスキーの 「春の祭典」 の舞台の素晴らしさに圧倒。
  そして随所で流れる美しい彼の音楽と、シャネルの紡ぎ出すファッションセンスに脱帽です。