音楽の喜び フルートとともに

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書道家 金澤翔子さん

2010-02-04 21:24:31 | 哲学

1日にNHKの「こころの時代」~光明をさがして~書道家金澤泰子さんの回を見ました。
それ以来、ずっと、ここに書いた二つの言葉が私の頭の中をぐるぐる回っています。

金澤泰子さんの娘さん、書家の翔子さんは、ダウン症で生まれました。現在24歳の翔子さんは、個展を開き、書を書き、近所の子ども達に書を教えて、毎日を過ごされています。

現在の教室の様子が映っていましたが、翔子さんはとても生き生きとしていて、楽しそうに見えました。
泰子さんは、翔子さんを14歳までは夫と二人で、14歳からは夫が亡くなりその後は一人で育てられました。初めは障がいのある翔子さんを受け入れられなくて、悩んだそうですが、徐々に考えが変ったと言っておられました。

私が特に感動したのは、泰子さんのこの言葉。
「知的障害を持っているので、技術のようなものは何も知らない。それらをみんな、取り外してみると、愛が残る。翔子は愛にあふれているんです。」

「この子には目的がない。目的が無いと言うことは途中で折れると言うことが無い。翔子は明日死んでも、『ああ、楽しかった。一杯楽しんでよかったね。』って言えるんだわって思ったの。」

私達は普通、目下と思われる人たち、障がい者や、子どもたちから学ぶことは何も無いと、思っています。
現実には、健康な能力のある大人でも、明日はどうなるのかわかりません。
私は、社会や、時の流れに振り回されるだけで、一生を終えたくない。何があってもなくても幸せに生きる道はある。と思ってきました。しかし、一端社会に出ると、そういう考えは吹けば飛んでしまう夢のようなことに思えてきます。
改めて、この番組を見ていて、この親子の姿を見ていて、いやそんなことはない。幸せはどんな状況でも、誰でも味わうことができるんだということを思いました。