音楽の喜び フルートとともに

フルート教室  久米素子 松井山手駅 牧野駅 090-9702-8163 motokofl@ezweb.ne.jp

「野ばら」4種

2022-05-18 21:13:10 | ロマン派
野茨の花。
先週行った淀川の川べり


たくさん咲いていました。

「野ばら」Heidenröslein、ヨハン ウォルフガング ゲーテ(1749-1832年)
神聖ローマ帝国自由都市フランクフルト ア厶 マイン生まれ、ザクセン ヴァイマール アイゼナハ大公国ヴァイマール没

の書いた詩です。
自由都市フランクフルト アム マインの裕福な市民、祖父が蹄鉄工から身を起こし、旅館経営とワインの取引で財を成しました。

自由都市とは、地主や領主から逃れ、皇帝直属の都市で一定の範囲で自由が赦されました。
そのもとで商取引を行い繁栄しました。
帝国議会に代表を議員として送っていました。

1799年ナポレオンの侵攻でドイツ連邦ができましたが、その連邦の基礎になりました。

ゲーテは3歳で幼稚園に入り学びましたが、7歳で天然痘にかかり、以来自宅で家庭教師に6カ国語を修得、図画、乗馬、演奏、ダンスなどを学びました。

14歳で近所の親戚の娘グレートヒェン
に恋をし、失恋。後の「ファウスト」に登場させます。



16歳ライプツィヒ大学法学部に入ります。法学部は父の意向で勉強には身が入らず、レストランの娘、アンナ カトリーナ シェーンコプフ


に恋をします。
「アネッテ」詩集を彼女を題材に書いていますが、都会的な彼女に嫉妬心を募らせ破局します。
19歳で病気(おそらく結核)になりフランクフルトの実家で療養します。
そこで母の親戚スサンナ フォン スフェッテンベルクと知り合い、宗教的対話を通して自らの宗教観を深めます。
1770年フランス領シュトラースブルク大学に入学。
シュトルム ウント ドラング(疾風怒濤)運動の創設したヨハン ゴットフリート ヘルダーのもとへ通うなど文学的素地を広げます。

その頃、シュトラースブルク郊外ゼーゼンハイムに出かけ、牧師の娘フリーデリケ ブリオンと出会います。

周囲からも暖かく見守られ、親しく付き合いますが、自ら終止符を打ちます。

その時に作られた詩が「野ばら」です。

この詩は人気で若きウェルテルの悩みを書く前にヒットしました。

111の曲があるそうですが…本当かな?

有名なところでは
シューマン、ブラームス、
シューベルト、ウェルナーが同じ詩に曲をつけました。
どの「野ばら」がお好きですか?

ベートーヴェンとは1812年にカールスバードの温泉地で知り合っています。「野ばら」を書きましたが、途中で終わっています。

また、モーツァルトの「すみれ」はゲーテの詩に寄るものです。

ゲーテはこの後も女性遍歴を繰り返しますが、フリーデリケは一生独身を通したそうです。


シューマンの「野ばら」
ブラームスの「野ばら」
ヴェルナーの「野ばら」

シューベルトの「野ばら」



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
野ばら (アナザン・スター)
2022-05-18 21:17:54
ゲーテ、とは
俺のことかとギョーテ云い。

高校生の時に、現国の教師がジョークを言いました。

さらりと、言ったので、意味が分からなくて課題にされました。

道端や、岩肌に流れる花の滝のようです。
返信する
Unknown (まかろん)
2022-05-19 04:22:47
今日は〜。
「野ばら」、実はいろんな人が曲を、って
聞いて気にはなっていたのですが、聴いたことはなかったです。

なので、一気にこちらで聴けて嬉しいです😊

ドイツ語、…美しい〜。
日本人でもあんなに綺麗に発音できるんですね、うらやましいです。

ヴェルナーのは日本の童謡に近いように
聴こえたのですが、単に子供の合唱(に聴こえたのですが、それも違うかも?)だからそう聴こえたのでしょうか…。

音楽はド(×10)素人です💦


「野ばら」のいろんなバージョン、
気になっていたので、記事にしてくれて
ありがとう!でした!😄🌸
返信する
Unknown (m-fluteangel16)
2022-05-19 23:31:41
アナザン・スターさん、ありがとうございます。
ゲーテは、ドイツ語で読むとグエ(うとえの間みたいな音)ーテになり、昔から日本ではいろいろに呼んてでいて49通りもあるそうで…明治時代の小説家斎藤緑雨が「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」といったのが始まりとか噂されています。高校の授業を覚えているなんてすごいですね。
歌は美しいですがね。
返信する
Unknown (m-fluteangel16)
2022-05-19 23:45:59
まかろんさん、ありがとうございます。
お忙しい中、聴いて頂いてうれしいです。
今は日本人のレベルは本当に高いです。
ドイツ語も美しいですよね。

ヴェルナーの野ばらは、明治時代に小学唱歌として日本に入ってきたので、どこかで童謡として聞かれたのかもしれません。
素晴らしい聴き取りですね。
音楽のおもしろさを多くの方に知ってもらいたくてブログを始めたのでうれしいです。
こちらこそ、ありがとうございます。
返信する

コメントを投稿