今日はソナチネをSさんに合わせてもらいました。2楽章の第一バリエーションをピアノ符でつき合わせながら演奏してみました。
ちゃんと、譜面とおりに縦をあわせてみると、ずれて、聴こえてくる場所が何箇所かあって、これが不安の原因だったのですが、ゴーベールはそのずれを作為的につくりだし、ゆらぎ感を楽しんでいたのだということがわかってきます。
例えば、32分音符で8個で駆け上がるところを、ピアノが拍の頭から、入り、フルートは32分一個分あけて入り、フルートが駆け上がった頂点を2個ずらしてピアノの頂点がくるという具合。
6連符の旋律に16分音符4つの伴奏とか、フルートの頭抜きの32分音符にシンコペーションの伴奏で入り次の拍はピアノが頭抜きって感じ。
水面に映る木漏れ陽や、自然のゆらぎを再現することにゴーベールは心を寄せていたような気がします。
1938年、ナチス・ドイツがオーストリアを併合し、11月には水晶の夜が起こり、ユダヤ人迫害がはじまりました。この年、ゴーベールは1919年から務めたパリ音楽院管弦楽団を辞し、41年には亡くなっています。
外に向いて、卒研の曲などを書いていたゴーベールが自分の内側を見つめ、自分の本当にやりたかったことをいよいよ洗練されてきた技術と感覚で実現しようとしているような気がします。
もっともっと、この曲を極めたい。
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