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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 小津安二郎の「秋刀魚の味」を観る

2011-10-24 17:39:42 | 日本映画
1962年の作品。小津晩年の作品。60歳で亡くなったというから、今なら早死にだ。

まだ、高度成長が始まったころ。

会社役員なのか、当時は、のんびりしていた。美人秘書がいて、途中で退社して、料亭で、友人と酒を酌み交わす。優雅なものだ。

で、話は、年頃の娘を持つ父親の悩みだ。

面白いのは、学校の恩師が、おちぶれ中華めん屋をやっていて娘を嫁に出せず悔やんでいる。

それを見て、身につまされる主人公。

しかしこの映画よく酒を飲む、それもよく酔っ払うのだ。そして友人との話はかなりエッチだ。当時はこういうおおらかさがあったのかな。

昔は、こうして人情があったね。

独特のタッチの映像にはうならされる。ロウアングル、縦の線による画面のカット。最初は工場の煙突の画面で始まるが、その映像のきれいなこと。まだ、カラー映画の初期なのだが。

それにしても、まあちょっと古風だけど、これが日本らしさというものなのだろう。でてくる人物が皆いい人だ。笠智衆は地だというが、それならできた人物だ。

会話が、江戸弁でちょっと早いが、なれるとけっこういいものだ。テンポだ。

それにおまけだが、岩下志麻がきれいなこと。嫁にやるのはもったいないね。



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