ひろの映画見たまま

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相米慎二の「お引越し」、NHK山田洋次が選んだ日本映画100本。

2011-10-10 18:17:14 | 日本映画
1993年作品。当時レンタルビデオがまだ発達してなくて、みのがしている作品だ。

11歳の女の子を演じる田畑智子が新人賞など受賞している意味が分かった。

じつに、のびのびと関西弁で、気持ちのさまを思い切りぶつけている。

相米監督の演技指導も厳しかったらしいが、実にうまい。

親が別居し、父が引っ越すところから話は始まる。

はじめは、軽く見ていたが、学校での友人たちとのやりとりから、

いじめではないが、自らの置かれた立場を考えると苦しくなる。

二人を合わせてみたり、父を訪ねて困らせたり、

大人の身勝手をなじるが、親は徹底的な別離パターン。

そして、娘のが勝手に段取りして、毎年出かけていた琵琶湖へ旅をする。

そこで、きまずい三人。

娘は、逃げ出す。

ちょうど祭りの時期で、火を使った祭りが彼女の心情にマッチし、

彼女は、一晩山の中をさまよった後、湖畔にたどり着き、

湖の中の山車を見て、湖に入る。

そこで、子供から大人への転身が起こり、彼女は新しい世界へと旅立つ。

家族の問題とひとりの思春期の女性の心情を丁寧に描いた心うつ作品だ。
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