ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「フィツカラルド」,蒸気船を山越えさせた稀有な映画です。

2013-05-28 15:57:30 | 映画
1982年ドイツ映画です。

南米の山奥で、インディアンを使って蒸気船を山越えさせた映画として有名です。

それにしても、157分。前半はすこし煩わしいが、後半の映像には圧倒される。

ニュージャーマンシネマの代表監督であるヴェルナー・ヘルツォーク演出による。ちなみに彼はこの作品でカンヌ映画監督賞を得ている。

19世紀末の南米、オペラ好きの主人公フィツカラルド、アマゾンの奥地にオペラハウスを建てようと思いつき、ゴム園の経営に乗り出す。

そしてゴム園の探索に奥地へ入り、現地人の助けを借り蒸気船の山越えを成功させる。

フィツカラルドを演じるのは、ヘルツォークの相棒、クラウス・キンスキー。(キンスキーの顔貌からわかるように、どこか狂気じみた雰囲気が全編を圧倒する)

そのキンスキーの狂気とも思えるオペラハウスの夢、そのため、熱帯雨林の川をさかのぼり、首狩り族の住む現地へ、そしてひらめいた川越のアイデア。

人間を襲うはずの首狩り族の不思議な行動。そして彼らの助けによって、滑車を使った人力による蒸気船の川越。

この場面は実際に現地に入ってロケしたというから、そのエネルギーたるや敬服に値する。

そしてバックに流れるオペラの感動。オペラという音楽がこれほどまでに人を感動させるのか。

そして、ラスト、愛する娼館のマダム(クラウディアカルディナーレがいい味出してます)の支えを得ながら、自らの夢を達成できた至福の時間が。それは、苦難を乗り越えた男にしかわからない。

やはり壮大な映画は、人を元気づけるものだ。
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