ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「アクト・オブ・キリング」、インドネシアで行われた大量虐殺!

2014-04-24 17:06:04 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

 大虐殺という現実に起きた暗い闇。それだけにこの映画は、暗く、やるせない。

冷戦時代の1965年、インドネシアのスカルノ大統領が失脚、軍部が権力を握る政変があった。そして、その後、共産党というだけで100万人が虐殺された。

虐殺の実行犯たちは、政府の命(間接的にだが)で実施しただけに、罰せられることもなく、今も要職にあったりする。

デビ夫人が、虐殺の事実を日本人が認識できてよかったと言っていたというが、たしかに、この手の話は、日本では初耳だ。

執行者の一人は、ヤクザで、映画好き、ヒーローになったつもりで虐殺したという。

大体、ヤクザか、これに絡んだ青年隊が実行犯だったらしいが、いまでも、のうのうとテレビに出て殺しを自慢する、そいう社会なのか、インドネシアは。

この映画は、虐殺事件を被害者側から追おうとした監督が、まったがかかって、逆に加害者を取材することに。

簡単な端緒から、加害者が事件を映画化したいと乗り気になってできたのが本作。(この映画自体はドキュメントです)

前半は、いろんな登場人物が、それぞれの立場で発言し、青年隊の行事までうつされて、、まとめきれずちょっとおいていかれる。おまけに選挙運動まで登場。

後半になって、集団虐殺事件や、加害者が被害者を演じたりして、核心にはいる。

虐殺に手を貸したものは、その思いで苦しめられるのか?

それとも、世界共通の問題として開き直れるのか?

魚のレストランとフラダンスに何の意味があるのだろうか?

いずれにせよ、虐殺事件の当の本人が、映画に出演という前代未聞のこの映画。価値ある存在であることは確かだが。



 
コメント (1)
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