おすすめ度 ☆☆☆☆
司馬遼太郎の同名の小説を原作とし、新選組副長・土方歳三の生涯を描いている。
土方を岡田准一、新選組組長近藤勇を鈴木亮平、沖田総司役を山田涼介が演じ、148分の大作である。
土方の思い出語りというていで物語が進むので、起きた物事の解説も解釈も土方がしてくれる。
「ばらがき」(いばらのような尖ったがき、悪ガキだ)と呼ばれる悪さをする少年が徒党を組んで、幕末という再び暴力が跋扈し始める世相に乗り、荒々しい世の中に出帆してゆく。
激動の幕末で、たった6年間しか存在しなかった「新選組」がどのような末路をたどったのかを、土方目線で描いていく。
ややセリフ過多の解説で、進んでいくので、歴史を知らないでいると置いてきぼりに。逆に言うと歴史が学べる。
ただ、「池田谷事件」など、新選組の活躍やその前のお家騒動などの活劇は見もの。
後半、幕府が崩壊してから、会津に逃れ、果ては北海道で討ち死にするまで、剣に憑かれた男土方を描く。
登場人物が多く、それぞれの立ち位置を理解するのに苦労する。
まあ、詰込みすぎというか?
いずれにせよ、大作で、柴咲コウをからめて、色を添えている。