おすすめ度 ☆☆☆☆
NHK BS プレミアム 鑑賞 1951年製作
ミステリー作家パトリシア・ハイスミスの同名小説を映画化。探偵小説作家レイモンド・チャンドラーが脚色を手がけ、交換殺人を持ちかけられた男の恐怖を描く。
有名テニスプレイヤーガイが、列車の中で見知らぬ客ブルーノに、交換殺人を持ち掛けられる。
ガイは、軽く受け流すが、彼が浮気相手と結婚したいため、妻が死んでほしいと思っていた。
実際、ブルーノがガイの妻を殺し、今度は、ブルーノの父を殺すように脅迫される。
ガイの妻は、遊園地で殺されるが、警察の捜査が入り、ガイにも容疑がかかる。
テニスのマッチプレイがタイムリミットとなり、迫力満点。
遊園地で、メリーゴーラウンドが、事故で早回りしだし、ラストを盛り上げる。
ヒチコックの演出のさえが。そこここに見られ、手に汗。
おすすめ度 ☆☆☆★
PG12 かなりグロいシーンがあります。
白石和彌監督が、櫛木理宇の小説「死刑にいたる病」を映画化したサイコサスペンス。
ちょっと期待外れの作品。
24件もの連続殺人の容疑で死刑が判決された殺人鬼榛村が依頼する1件の冤罪証明から動くサイコスリラー。
依頼された男雅也が、昔殺人鬼の標的になっていたという、複雑なからくり。
さらに、榛村の術にはまり、心理的に追い詰められ、殺人未遂の暴力沙汰に。
二転三転する展開。そもそも、サイコキラーは、騙すのが常道。
殺人鬼に扮する阿部サダオもうまいが、雅也を演じる岡田健史もそれに劣らず、好演。
おすすめ度 ☆☆
ベルギー・フランス・アイルランド合作
リベンジと名乗るほどのものか。別に女がそれほど強くないし。
【シッチェス・カタロニア国際映画祭2020】他、各国ホラー映画祭で大絶賛！／超過激・ウルトラ・バイオレンス・リベンジ・アクション！！とうたわれているが。
ある夜。1人でバーに出かけたイヴは、謎めいた男と知り合い、その誘いに乗る。だがそれが、恐怖のはじまりだった。突然豹変した男は、イヴを拘束して車のトランクに監禁、森の奥深くへと入ってゆく。その男は、誘惑した女を拉致・レイプした後≪人間狩り≫の獲物として森へ放ち、狩りの動画を撮影することを楽しむ異常犯罪者だった。
森の中のサバイバルは、ちょっと不気味。
ラストは、都会へ戻っての殺し合い。
森の中の不思議な親子がなぜかシュール。
サバイバルもの。野生動物がやたら不気味。
８７分と短めで助かる。
おすすめ度 ☆☆☆☆
私的には ☆☆☆☆★
久しぶりに感動の嵐！
イギリスの炭鉱町。男たちはマッチョ。
そんな中、ボクシングを習っていた少年が、隣り合わせで行われていたバレーレッスンに興味を持ち、習うことに。
だが、父や兄ら周りの人たちは、バレエは女のするものという偏見。
バレー教室の女先生に才能を見いだされるも、家族の反対。
だが、少年の踊る姿を見た父親が、感動。バレーアカデミーへの進学を応援することに。
周りの反対にあいながらも、バレエへの一途な気持ちが認められ、成功する。
背景の描写や、本人のダンスへのあこがれが、ひしひしと伝わり、感動の名作だ。
おすすめ度 ☆☆☆☆
ローリング・ストーン誌が選ぶ「史上最も偉大な100人のシンガー」の第1位に選ばれた伝説的歌姫アレサ・フランクリンを、『ドリームガールズ』でアカデミー賞(R)助演女優賞を受賞、歌手としてもグラミー賞を制したジェニファー・ハドソンが演じ、圧巻の歌唱力と息をのむパフォーマンスで見る者を魅了する。
父親や夫の男性たちの束縛や裏切りで苦しむアレサ、ついには、アルコールに溺れるが、見事立ち直り、すべてを捨て自分の力で生きていく覚悟を決めたアレサは、ステージに立ち観客にこう語り掛ける。
「この曲を、不当に扱われているすべての人に贈ります」
ジェニファー・ハドソンの歌唱力も圧巻。
ラストには、アレサ本人の映像も挿入されている。
おすすめ度 ☆☆☆★
NHK BS プレミアム 鑑賞
1950年製作
ジョン・フォード監督＆ジョン・ウェイン主演による名作西部劇
辺境でインディアンと対峙する騎兵隊。
その砦に、騎兵隊の指揮官ヨーク中佐（ウェイン）の息子が配属される。
その息子を追って、別居中の妻がやってくる。
指揮官と息子、妻の家族愛がテーマ。
一方で、インディアンの攻撃もすさまじく、騎兵隊も手を焼くありさま。
コミカルな面や、挿入される歌など、和やかな風景も。
もちろん、騎兵隊だから、インディアンとの戦争も迫力がある。
騎馬戦は、フォード監督の真骨頂だろう。
アクションと家族愛をからませた、佳作だ。
妻役のモーリンオハラが美しい。
おすすめ度 ☆☆☆
劇場未公開
実に暗い映画。２０１４年作品がやっとDVD化。
第６８回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門招待を含め、世界各国の映画祭で多数のノミネート及び受賞を記録した衝撃の話題作がついに日本に初上陸！
准看護師のヘリムが心臓移植が必要な全身麻痺の患者、チョルオを看ているところに、正体不明の事故患者ミナが運ばれてくる。
チョルオの息子サンウに頼まれ、ヘリムはミナの家族を探し、臓器提供同の承諾を取るべくミナの過去を探るのだったが…。
このマドンナと呼ばれるミナの人生がすごい。
女性搾取、社会問題、労働問題、人権。学歴もなくお金を稼ぐためには男に色目を使い贔屓してもらってなんでも言うことを聞く。そうしたら正社員になれる？いらなくなったらバッサリ切られて後のことは知らんぷり。事が済んでも責任を取るのはいつも女性。綺麗でスタイルも良くて愛想がいい子はいつも可愛がられてすいすい上に行ける。容姿とスタイル、見た目が全てなの？
ミナは妊娠しており、命が助けられるか？
韓国社会の闇が浮かび上がる。
おすすめ度 ☆☆☆☆
田島列島の人気同名コミックの映画化。
沖田修一監督のひょうひょうとした展開が素敵。
高校2年生の水泳部女子美波が書道部男子のもじくんと出会い幼い頃に別れた父親を探し会いに行く話。
ひょんなことがきっかけで意気投合した美波ともじくん。
美波のもとに突然届いた「謎のお札」をきっかけに、2人は幼い頃に行方がわからなくなった美波の実の父を捜すことになった。
女性のような見た目で、探偵をしているというもじくんの兄・明大の協力により、実の父・藁谷友充はあっさりと捜し当ててしまった。
美波は今の家族には内緒で、友充に会いに行くが……。
この父親が新興宗教と怪しいが、それには触れず、ちょっと破天荒な父親との再会。豊田悦司が微妙な演技で盛り上げる。
美波を演じる上白石萌歌が好演。
おすすめ度 ☆☆☆★
NHK BS プレミアム 鑑賞
フランシス・アイリスの小説「犯行以前」の映画化。
原作と結末が異なるのが話題に。
チャランポランで借金まみれのペテン師が、いいとこのお嬢さんと結婚する。お嬢さんのひとめぼれ。
ケイリー・グラントがこのペテン男を好演。
対する、ひとめぼれの令嬢に、ジョーン・フォンテイン。この映画でアカデミー賞とは意外。
はじめは、ひとめぼれで、何でも許せたが、徐々にその恋のでたらめさが目につくようになり。
殺されるのではと気が気でなくなる。
断崖はまさにふさわしいロケーションだが。
一方、毒薬を思わせるミルクのシーンも秀逸。
ヒチコック作品としては凡庸。
