おすすめ度 ☆☆☆☆
養子としてアメリカにやってきた韓国生まれの青年が、移民政策の法律の隙間に突き落とされ、家族と引き離されそうになりながらも懸命に生きる姿を描いたヒューマンドラマ。
「トワイライト」シリーズ出演のジャスティン・チョンが監督・脚本・主演を務めたドラマ。
アントニオ(ジャスティン・チョン)は韓国で生まれ、3歳のときに養子としてアメリカに連れてこられた。今はシングルマザーのキャシー(アリシア・ヴィキャンデル)と結婚し、娘のジェシーと3人で、貧しいながらも幸せに暮らしている。あるとき、些細なことで警官とトラブルを起こし、逮捕されてしまう。すると、30年以上前の義父母による手続きの不備で移民局へと連行され、国外追放命令を受ける。下手をすると強制送還されて二度と戻れない。二人は裁判を起こして異議を申し立てようとするが、最低でも五千ドルかかることが分かり、途方に暮れる。家族と離れたくないアントニオはある決断を下す……。
いささか暴力的すぎる主人公や、警官であるキャッシーの元夫の同僚がレイシストで、徹底的にアントニオを貶めようとすることなどどうかなと思うシーンが多々あるが、まさに感動ものの映画だ。
移民政策による置き忘れられた養子縁組のずさんな制度については、ラストでその被害者を列挙し、静かに抗議している。
ジェシーを演じる女の子の演技に泣かされる。