2020系増備開始に伴い廃車が再開され、田園都市線のヌシ的な存在だった8500系も大幅に激減し、土休日は朝夕のみの運用になる日もあるなど、いよいよ最後の活躍に入っています。膨大なバリエーションも今はすっかり整理されてしまいましたが、かろうじて2021年8月現在でも初期に製造された車両が活躍しています。
現役最古参の8619F。1976年に新玉川線開通を控えて増備されたグループですが一時期8000系を中間に組み込んで東横線で営業運転を行っていた実績があります。その後も編成組み替え・増結を繰り返し1985年に現在の編成組成になりました。2000年8月には1〜3号車(8619+8725+8936)と9・10号車(8818+8519)に対して室内更新工事が施工され車内設備に差異が生じています。近年には座席モケット交換(オレンジ+ブラウンからワインレッド単色へ)を受けました。
東武伊勢崎線内を激走する8622F。上の8619Fとは同時期の登場で、やはり新玉川線開通まで東横線で暫定的に営業運転を行っていた時期がありました。この編成も室内更新が施工されましたが8619Fより少なく、1〜3号車(8622+8728+8942)と10号車(8522)の僅か4両に留まっています。
2014年中頃より、連結面には視覚障害者への注意喚起と思われる黄色い警戒テープ貼り付けが開始され外観上に変化が生じました。効果の程は疑問ですが、全廃間近の形式にも全て波及しています。
室内更新工事が施工された初期車の車内(シートモケット交換前)。座席の7人掛け+バケット化と袖仕切りの新設で近代化されました。とはいえ首を振る扇風機や台形に張り出した冷房の吹き出し口など流石に古さは否めなくなって来ましたね…もう全廃まで1年もありませんが、最後まで無事故で活躍してくれることを願うばかりです。