昨日の朝、たまたまテレビで映ったパリの街並に、わくわくしながら見続けていたら、巨大な仏像が登場して驚いた
プレミアムカフェ 「海を渡った600体の神仏(2003年)」
日本に憧れ、日本の宗教、仏教美術に興味を持ち、心底理解したいと、日本から600体もの神仏と仏教関係書物を持ち帰ったエミール・ギメさん。
パリ16区に、彼の美術館「Musee National des Arts Asiatiques - Guimet」があるが、訪れたことはまだない。
彼がそこまで仏教に惹かれた理由のひとつが、輪廻転生と言う死生観。
キリスト教は、死後の転生はなく、亡くなった後は天国か地獄かの2択のみ。
イエス・キリストの手による審判により、天国に入る者は永遠の命を授かり、そうでない者は地獄で永遠の罰を受ける。
だからこそ、生まれ変わることができると言う仏教の思想に安らぎを覚えたのだ。
特別仏教を意識したことはないけど、「生まれ変わったら〇〇になりたいな」との考えは、日本人に当たり前のように根付いている。
次の人生があることは、死を受け入れ、希望に繋がるのだと改めて知らされた。
次に驚いたのは、ジャカード織機が日本に伝わったと言う事実!
鉄製の織機には、LYONの文字が浮き出ていた
1850年代にヨーロッパで大流行した蚕の病気の影響で、フランスを含めた蚕産業が大打撃を受ける
そこで、日本の蚕が海を渡り、リヨンの絹織物産業の復興に貢献したと聞いたことがあったけど、明治時代にはリヨンから最新機器ジャカード織機を持ち帰ってきていたことは初耳だった
従来の空引機(そらびきばた)に比べ、4倍以上の生産効率を上げたそう。その織機を輸入したかったが、高額のため、木製のジャカード模造織機を西陣の機大工の荒木小平さんが作ってしまったこれもすごい
国が異なっていても、使う原料は同じ蚕から作られるシルク。
織機が同じでも、できる製品は全く異なるのが面白い!異文化とはそういうことなのだ。
大好きなリヨンの街が、さらに親しみ深く感じた。
パリもリヨンも、次に訪れることを待ち構えていると勝手に解釈する今日この頃
参考サイトを見つけました
①京都経済同友会
第5回 在来産業のイノベーション(その1) ~ 洋式製法導入で危機を突破した西陣織~
③ベルサイユ宮殿にある調度品のシルクはほぼリヨン産!?リヨンシルクの魅力【フランス土産】
日本の仏師に作らせた立体曼荼羅が1876年のパリ万博に出品されました。
ジャカード織はこの方が発明したんですね!!
リヨンから持ち帰ったジャカード織機。
その右に半分だけ写っているが木製の織機。
パリ16区ギメ美術館の図書館も素敵
参考図書