タイトル、本当はあとに「男たち」って付けたかったの。
でもな、まあいいか、女もいるもんなと思って。
土曜日、1年半ぶりに同級生からライン電話が来た。えっ?!何かあったのかって
ドキドキした。何しろその1年半前の電話がご主人が体調がよくないって電話だった
からね。私たちの齢で急な電話なんて碌な話じゃない。
「やっぱりそういうことだったわ。大腸よ、ステージ3で手術して、今は元気よ、
仕事もしている」って。まあそういうことなら良しとしなければ。
以前の電話で、ご主人は食欲をなくし、食べる量が彼女より減ってどんどん痩せて
いったって話していた。もちろん、彼女は何度となく変だから病院へ行った方がいい、
と忠告しても一向に聞かないから、もう知らないわ、私じゃないから。首に縄付けて
引っ張っていくわけにもいかないし、と忠告に耳を貸さないご主人のことを嘆いていた。
それが、去年の初め「案の定よ、これはもうだめだって行ったみたい」と。
もっと前に彼女がアドバイスしたときに言うこと聞いておけば、ってなこと言ったって
今更ね。人間素直がいちばん、ひとの言葉には耳を貸さなきゃ。
もう少し前、マサチャンママからの電話、あたり近所の人の話。
もちろん、私も十分に知っている人、佐渡に帰れば必ず世間話をしていた人。
大体の人となりは分かっているつもりなの。頑固、ま、信念の人、曲げない・・・
「あんたまあ聞いて、大変だったが」から始まる。
日曜日に彼女の家にお金を借りに来たそうな。持ち合わせがないから貸せられないけど
どうしたんだ、とご主人が聞いてもはっきりした返事がない。変だなとご主人と。
その後、その話を蒸し返して聞き直すと、スマホからなんか指示が来てどうたらこうたら。
振り込むこと数回。これ以上は守秘義務があるから話せないの一点張りだそう。
もうこの時点で「そりゃあ詐欺だから振り込むことは止せ」と言っても聞かないんですって。
セキュリティがしっかりしているから大丈夫だ、とかなんとかって言うこと聞かない。
こりゃあだめだって、娘さんと二人して消費者生活センターに行って相談すれば、
「明らかにサギです」と断言して、センターの人、自宅まで説得しに行ってくれたそうな。
「それでも聞かせんだや、また振り込んだみたいなのよ」って。センターの人もお手上げで
とうとう警察のご厄介に。警察官が説得、いちおう分かったふりはしたみたい。
が、その後、こっそりまた指示に従って振り込んだことが分かり警察官もお手上げで、
「子どもさん呼んでください」
そりゃあ、首都圏住まいの娘さんは仕事もほっぽり投げて、その日のうちに飛んできて
父親をきつく𠮟りつけたそうな、キャッシュカード取り上げたそうな。いやはや。あああ。
なんともかとも。その手の言葉がラインの向こうとこちらで何度も。
「いっくら詐欺だって言うても聞かせんだや、こうなると偉い男の人はもうだめだね」って。
私たち「お金があるからこうなるんだね」と冷たい言葉で結論付けたわ。
人間素直がいちばん、ひとの言葉に耳を傾ける謙虚さが大事、って私の口から言うか。
夫のパンツ「救急車で運ばれたとき恥ずかしいから捨てて」と言っても、
「破れてもないしゴムもまだ大丈夫だ」と妻のささやかな願いを聞かない。
ケチも人の言うことは聞かない。もう知らない。