小雨が降る静かな水曜日。
本当は、今頃は大和高原でラウンドだったのになぁ~と外を眺めながら。
酸素テントの中で横たわる猫の横で、栗の鬼皮を剥いています。
先日義姉から届いた丹波さんは蜜漬けにして冷凍に。これは商店街で買った奈良県産のもの。
ボールとナイフを片手に和室に現れた私に。猫ちゃんは「また、何か薬でも飲まされるのか?」と少々驚いて見ていましたが。私の作業を見て、「なんや~」と安心した様子。
今日で何も食べなくなって14日目。
担当医の先生の経験から言うには。水しか飲まなくなっても生存する期間は、猫ちゃんで最長二週間とか。
今日が、その日やないの
酸素テントの中で、ぐったり横たわる姿は見るに忍びくて。
元気な時は庭に舞い降りた野鳥を、飛び立つ瞬間に仕留めたハンター。決して過食する事なく、いつもスレンダーな体型を維持していたぷーちゃん。
娘に、「ママも見習いや」と良く言われたものです。
今は、骨と皮だけの体で。立ち上がる事すら出来ません。
ぷーの看護には、東京に居る息子を除く家族三人で当たっています。
夫は見てるだけしか出来ないけど。
それでも、繁忙期にパート勤務を休めない!という妻に代わり。
「私が仕事休む私は自営やから、何とでも調整出来るから。ぷーを1人ぼっちで逝かせられへんし」
と言い出す始末。
それはいいけど、おしっこシート替えられるの?あんさん。
「パパはしっかり稼いできてや~なんも、休まんでも」と、娘も呆れ顔。
振り返ると、私も友達との韓国旅行も直前ドタキャンしちゃったし。プロの予定を二ヶ月前から抑えてのラウンドレッスンも今回ドタキャンし。
(ごめんなさい!MプロとM子ちゃん)
皆が皆、それぞれに予定を返上して。
「ぷーを1人ぼっちにしてはダメ」
と言うスローガンの元、一致団結してるようです。
当の本人(猫)は、ひっそりと逝きたいかもしれないけど。
熱い家族だからね、それは無理やろな~と諦めているようにも見えます。
「言うても無駄やろなぁ~」って感じ。
娘は昨夜、後ろ髪を惹かれるように、最終の新幹線で東京へ帰って行きました。仕事が終われば、すぐに奈良に戻るそうです。
午後からは、Y動物病院から往診の先生が来られます。
担当獣医(腫瘍専門医)は本日休み。「木曜日まで待って頂けたら僕が来ます」と言われたけど。
待てないから、他の先生を~と涙ながらに訴える私達。
早く来てもらえないかなぁ~とため息をついているヒグマママです。