節分の巻き寿司丸かじりは、関西独自の風習みたいで。
バレンタイン同様に、商業ペースに乗っとった最近のブームらしい。
デパ地下やら駅の改札でも、巻きずしが売られている。
スーパーの惣菜スペースにも、巻き寿司が所せましと並んでいる有様。
いつのころから「恵方巻」「丸かじり」等と言うようになったのかと考える。
それでも、私が25歳の頃には祖母が「厄落としやから。食べなあかん」と、
巻きずしと温かいおぜんざいを用意してくれた思い出がある。
その頃には、「節分には巻き寿司」の習慣が定着してきたように思う。
さて、行事食と言えるかどうかは分からないが、今年も忙しい合間を縫って巻きずし作り。
食には全くと言って興味の無い夫だが、こと巻きずしに対してはウルサイ。
彼の世代にとっては、巻き寿司はお祭り等の特別な日に頂くもので。
年越しのすき焼きと同じように、子供心に楽しい思いと直結しているようだ。
巻き寿司はチラシ寿司と違って、一つ一つの具材を別々に味付けるので手間がかかる。
椎茸の甘煮さえ冷凍庫に常備していたら簡単なのだが、この日は品切れ状態。
仕事に行く前に鍋で半分調理、帰宅後にじっくり煮含めた。
高野豆腐にかんぴょう、卵焼きにホウレンソウのお浸し。
卵焼きはかなり甘めにして、酢飯の酢を多めにするのが私風。
こうすると、味のコントラストが引き立つような気がする。
勿論、ホウレンソウも茹でた後は醤油洗いを忘れない。
かんぴょうは醤油味を濃く、高野はそのままでも美味しい薄味に仕立てる。
実家の両親も、例年この巻きずしを楽しみに待っているので。
「仕事で届けるのが遅くなるけど」と予め朝にメールしておいた。
バタバタと用意しながら、7本を巻き終わった所に夫が帰宅????
何でこんなに早いの?
猫まで夫の早めの帰宅に、びっくりして逃げ出した
どうも、巻き寿司が食べたくて早く帰宅したらしい・・・。
こちらは実家に届けるつもりが段取りが狂い、他に味噌汁等の調理もあるのに・・・と困惑。
それを見かねて、巻き寿司が早く食べたい夫は「私が、実家に届けるわ」と申し出てくれた。
実家の両親も大食漢なので、何本包もうかと思いながら3本をラップで包んだら。
4本目に手がかかったとたん、何やら不満げな夫の視線が・・・・
「持って行き過ぎ?」
「いや・・・私の分、4本あるから・・でも、おとーはん達、そんな食べはるかぁ?」
と、やや不満そう・・・
材料はまだまだあるので、酢飯さえ作れば何本でも作れるからと夫を送り出す。
はぁ~ この残った4本全部が、自分の分やと思ってるんかいな
帰宅した夫は私の用意を待ちきれず、黙々と恵方を向いて食べ始めた。
一息ついたところで、今度は切り分けた分にも手を伸ばす。
あっと言う間に2本以上を平らげた。
「きみい、巻き寿司は上手やな~」夫は満足げだ。
喜んでいいのか悪いのか?巻き寿司はの「は」にひっかかるが、まあいいか。
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