中日新聞の日曜版「おじさん図鑑」に「カバヤ文庫」というタイトルで、飛島圭介さんがエッセイを書かれていました。
遠い昔、おじさんが幼かった頃、カバヤ文庫というものがあった。
カバヤキャラメルを買うと箱の中に券が入っていて、それを何枚か集めると1冊の文庫本と交換できる仕組みだった思う。
キャラメルは1箱10円だったが、幼児には大金だった。
だから文庫券をためるのには、大変な苦労を強いられた。
が、ある日、駄菓子屋で買ったカバヤキャラメルの箱を開けると、めったに出ない「大当たり券」が1枚入っていた。
それは1枚で1冊の文庫本がもらえるのだ。
もう、うれしくてうれしくて、アスカ坊は躍るように家への道を急いだ。
途中7歳年上の兄と出会った。
兄は「おまえじゃ無理だから、俺が文庫本と取り換えてきてきてやる」と券を取り上げ、自転車でどこかに行った。
兄が持って帰ったのは物語の文庫本だった。
幼児のおじさんが欲しかったのはマンガの文庫だったのだ。
大泣きして抗議したが、兄は取り合うこともしない。
7歳の差は力ではどうにもならぬ。
泣き寝入りするしかなかった。
長じて、ある折に当時の悔しさを兄に言ってみたところ「記憶にない」だと。
何事もやった方は忘れても、やられた方はけして忘れはしない。
以上です。
カバヤの文庫カード
カバヤキャラメル
私は↑のラクダキャラメルを買っていました。
カバヤキャラメルと同じ、1箱10円だったと思います。
キャラメルは美味しくなかったですが、券を集めると枚数によってもらえる商品が違っていたと思います。
何枚集めたか覚えがありませんが、お手伝いの女性が「辞典をもらったら」と、言われたので国語辞典をもらいました。
まだ小学生の低学年でしたので、使うことはほとんどなく何処かになくしてしまいました。😅
皆様 今年もお世話になりました、来年もよろしくお願い致します。
恋