1.『階級社会』―グローバリズムと不平等―:ジェレミー・シーブルック[ロンドン在住のジャーナリスト]
表題から受けるイメージからは、不満が残る。
特に、英文翻訳の持つ、わかりにくい日本語・くどい言い回し、が気になる。
研究・理論書ではない。これまでの階級論、たとえばマルクスの考えをまとめ、批判したり総括しようとするものではない。
また、今日のグローバリズムの構造を解くものでもない。グローバリズムがもたらす富をほんの一握りの人々が支配し、その支配を「絶対的」なもののように感じる現代社会。
不平等と貧困、南北間の格差は広がる一方であるのに、ホリエモンやプロスポーツ選手などの金持ちも努力すれば自分もなれるかもしれないという幻想、しかし、やはり無気力・無希望。
反グローバリズムやマイノリティ運動、リサイクルや環境保護運動等に次代の展望を託しているが、その部分は本書はほとんど触れない。
インドについては良く知らないが、カースト制度が今なお残る現代社会の構造に不思議さとそれを解く鍵があるように感じるのだが…。
2.『団塊世代を総括する』:三浦展~愚作。
3.『神の発見』:五木寛之/森一弘 対談~カトリック司教森さんとの対談をそのまま出版してしまう。出版すれば売れる五木さんにしては、あまりに安易な金儲け主義と思う。
森さんは「カトリックはふところが広い」、というが、キリスト教が過去に犯してきた誤りは、どうしようもなく重く大きいのであって、今さらそんなこと言ってもね、と言う感じではある。
4.『宗教百科』~池田書店
【メモ】
アーメン:「然り」と言う意味のヘブライ語。
カトリック:全体的、普遍的という意味で、包括する公の教会という意味。
バプテスマ(ト):洗礼(水に浸す)。
コーラン:音読すべきものという意味。
アラー:アラビア語のアル(THE)イラー(GOD)。
シオン:エルサレムを取り巻く丘の一つ(ダビデ王時代王宮・神殿があった)。
シーア派:アリー(四代カリフ・アリー)の党派(シーア)。
スンナ:社会習慣。
5.『ローマから日本が見える』:塩野七生[2005.6]
『ローマ人の物語』は列伝形式。この本は、カリグラ以前のローマ=帝制が確立したローマ期を概括=整理してある。
巻末【特別付録】英雄たちの通信簿、もおもしろい。
{メモ}
・欧米の結婚式で新郎が新婦を抱きかかえて新居の敷居をまたぐ習慣=ロムルス(最初のローマ人)がサビーニの女たちを略奪して花嫁にした習慣に発する。
・執政官=コンスル=(首相・統合参謀本部長・軍団司令官という官職)は市民集会二人で選ばれ、任期は一年、それぞれは拒否権を持つ。
・護民官=平民階級の権利を守る、平民集会で選出され、任期は一年、当初定員は二人。護民官特権~執政官の決定に拒否権を持つ・肉体的危害を与えることが禁じられている。
・ポエニ戦役~フェニキア人との戦争を意味するラテン語。=カルタゴ(ハンニバル)と三次に渡り戦役、結果カルタゴ滅亡。
・プロヴァンス=属州・フランスのそのまま地名として残る、
ケルン=植民=コローニア・ドイツの地名として残る。
・アウグストゥス:「聖なる」という意味。
・「イタリア普通高校歴史教科書」より~『指導者に求められる資質は、知力、説得力、肉体的耐久力、自己制御の能力、持続する意志、の五つであり、カエサルだけが、このすべてを持っていた』=この五つの要素はすべて“目的完遂”という一語に要約できる。
・マキャベリより:「天国に行く最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである」=「リーダーたらんとする人は自分が地獄に堕ちることを覚悟してこそ国民を天国に導くことができる」
表題から受けるイメージからは、不満が残る。
特に、英文翻訳の持つ、わかりにくい日本語・くどい言い回し、が気になる。
研究・理論書ではない。これまでの階級論、たとえばマルクスの考えをまとめ、批判したり総括しようとするものではない。
また、今日のグローバリズムの構造を解くものでもない。グローバリズムがもたらす富をほんの一握りの人々が支配し、その支配を「絶対的」なもののように感じる現代社会。
不平等と貧困、南北間の格差は広がる一方であるのに、ホリエモンやプロスポーツ選手などの金持ちも努力すれば自分もなれるかもしれないという幻想、しかし、やはり無気力・無希望。
反グローバリズムやマイノリティ運動、リサイクルや環境保護運動等に次代の展望を託しているが、その部分は本書はほとんど触れない。
インドについては良く知らないが、カースト制度が今なお残る現代社会の構造に不思議さとそれを解く鍵があるように感じるのだが…。
2.『団塊世代を総括する』:三浦展~愚作。
3.『神の発見』:五木寛之/森一弘 対談~カトリック司教森さんとの対談をそのまま出版してしまう。出版すれば売れる五木さんにしては、あまりに安易な金儲け主義と思う。

森さんは「カトリックはふところが広い」、というが、キリスト教が過去に犯してきた誤りは、どうしようもなく重く大きいのであって、今さらそんなこと言ってもね、と言う感じではある。
4.『宗教百科』~池田書店
【メモ】
アーメン:「然り」と言う意味のヘブライ語。
カトリック:全体的、普遍的という意味で、包括する公の教会という意味。
バプテスマ(ト):洗礼(水に浸す)。
コーラン:音読すべきものという意味。
アラー:アラビア語のアル(THE)イラー(GOD)。
シオン:エルサレムを取り巻く丘の一つ(ダビデ王時代王宮・神殿があった)。
シーア派:アリー(四代カリフ・アリー)の党派(シーア)。
スンナ:社会習慣。
5.『ローマから日本が見える』:塩野七生[2005.6]
『ローマ人の物語』は列伝形式。この本は、カリグラ以前のローマ=帝制が確立したローマ期を概括=整理してある。
巻末【特別付録】英雄たちの通信簿、もおもしろい。
{メモ}
・欧米の結婚式で新郎が新婦を抱きかかえて新居の敷居をまたぐ習慣=ロムルス(最初のローマ人)がサビーニの女たちを略奪して花嫁にした習慣に発する。
・執政官=コンスル=(首相・統合参謀本部長・軍団司令官という官職)は市民集会二人で選ばれ、任期は一年、それぞれは拒否権を持つ。
・護民官=平民階級の権利を守る、平民集会で選出され、任期は一年、当初定員は二人。護民官特権~執政官の決定に拒否権を持つ・肉体的危害を与えることが禁じられている。
・ポエニ戦役~フェニキア人との戦争を意味するラテン語。=カルタゴ(ハンニバル)と三次に渡り戦役、結果カルタゴ滅亡。
・プロヴァンス=属州・フランスのそのまま地名として残る、
ケルン=植民=コローニア・ドイツの地名として残る。
・アウグストゥス:「聖なる」という意味。
・「イタリア普通高校歴史教科書」より~『指導者に求められる資質は、知力、説得力、肉体的耐久力、自己制御の能力、持続する意志、の五つであり、カエサルだけが、このすべてを持っていた』=この五つの要素はすべて“目的完遂”という一語に要約できる。
・マキャベリより:「天国に行く最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである」=「リーダーたらんとする人は自分が地獄に堕ちることを覚悟してこそ国民を天国に導くことができる」