映画二題
おもしろかった。
どのようにして撮影したのかと驚いた。特に雪崩に巻き込まれるシーンはすごかった。
浅野忠信の押さえたしゃべりとしずかな演技が特に良かった。
逆に香川照之は演技がオーバーで芝居じみていた。
ストーリーは明治末期、日本で唯一登頂されていない山・剣岳の登頂を巡る物語。
一方は、陸軍の測量部で地図作成のために剣岳に登頂し三角点を設置しようとしている。
他方は、中村トオルらの山岳隊で、その両者が初登頂を競う。
傑作なのは、この両者の服装の違い。
浅野隊は、まるで江戸時代のスタイル・服装、足元は草鞋 中村隊は、昭和後半のシティファッション、
両者のアンバランスはまことに興ざめで漫画チックだった。
少しは時代考証をしてくれよって言いたい。[本当ならゴメンである]
時代考証と言えば、夏の立山を人々が列を作って登っていた。
まるで今日の夏の富士山状態、それって本当だったの。
ヒマラヤのシュエルパのように荷物を運ぶ人歩荷(ぼっか)と言う。
この人達にもう少し光を当てるともっと良かったと思う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
東野圭吾原作は読んでいないが、おそらく原作を十分に生かし切れていないのではないかと思った。
つまり、私としては映画としては失敗と思った。
まず、警察は重大なミス・失敗の連続ばかり。
これはストーリーとしては致命的で、映画展開のおもしろさは半減。
警察はミスしない、が色んな偶然や主人公の智恵などによって事が進んでこそ意味があるのに。
つぎは、製作側のセンチメンタリズムな映像がやたらと目に付く。
自然の色んな風景を長時間撮していたり、変化のないワンシーンに延々とカメラを回しているのだ。
スッカリ、間延びしてテンポのないものになってしまった。
主人公の娘を殺した未成年の少年達だけが悪者で、後は善意な人ばかりってのがとても薄っぺらい。
主人公役の寺尾に猟銃を渡すペンションオーナーの初谷とその娘はあまりにもいい人でもうイヤミだった。
また、警察官の竹野内豊のいかにも深刻ぶった善意もヘキヘキであった。
最後、寺尾が少年に空砲の猟銃を突きつけ殺す寸前、警官に射殺されるシーンはまさに"グラン・トリノ"と同じ落ちであ~あ、であった。
このクライマックスの場面に寺尾がうまく登場し、少年に銃を突きつけることが出来るのは「映画だから」と目をつぶるにしても、
「助けて」と懇願する少年を射殺してこそ、復讐が完成しイイのだ。
だが寺尾が一発の拳銃で射殺された後、空砲だった事が明らかにされ、そこで、
「少年に死ぬほどの恐怖を与えることが真の罰だ」と竹野内に語る寺尾が映るのである。
こんなのあり、そうだったの? では最初に殺した少年はなぜ殺したの。
映画は更に続き、裁判のシーンで終わるなんて、興ざめ。
少年を射殺した後、その直後、警官の一斉射撃で寺尾が射殺されて終わるのがよい。
おもしろかった。
どのようにして撮影したのかと驚いた。特に雪崩に巻き込まれるシーンはすごかった。
浅野忠信の押さえたしゃべりとしずかな演技が特に良かった。
逆に香川照之は演技がオーバーで芝居じみていた。
ストーリーは明治末期、日本で唯一登頂されていない山・剣岳の登頂を巡る物語。
一方は、陸軍の測量部で地図作成のために剣岳に登頂し三角点を設置しようとしている。
他方は、中村トオルらの山岳隊で、その両者が初登頂を競う。
傑作なのは、この両者の服装の違い。
浅野隊は、まるで江戸時代のスタイル・服装、足元は草鞋 中村隊は、昭和後半のシティファッション、
両者のアンバランスはまことに興ざめで漫画チックだった。
少しは時代考証をしてくれよって言いたい。[本当ならゴメンである]
時代考証と言えば、夏の立山を人々が列を作って登っていた。
まるで今日の夏の富士山状態、それって本当だったの。
ヒマラヤのシュエルパのように荷物を運ぶ人歩荷(ぼっか)と言う。
この人達にもう少し光を当てるともっと良かったと思う。
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東野圭吾原作は読んでいないが、おそらく原作を十分に生かし切れていないのではないかと思った。
つまり、私としては映画としては失敗と思った。
まず、警察は重大なミス・失敗の連続ばかり。
これはストーリーとしては致命的で、映画展開のおもしろさは半減。
警察はミスしない、が色んな偶然や主人公の智恵などによって事が進んでこそ意味があるのに。
つぎは、製作側のセンチメンタリズムな映像がやたらと目に付く。
自然の色んな風景を長時間撮していたり、変化のないワンシーンに延々とカメラを回しているのだ。
スッカリ、間延びしてテンポのないものになってしまった。
主人公の娘を殺した未成年の少年達だけが悪者で、後は善意な人ばかりってのがとても薄っぺらい。
主人公役の寺尾に猟銃を渡すペンションオーナーの初谷とその娘はあまりにもいい人でもうイヤミだった。
また、警察官の竹野内豊のいかにも深刻ぶった善意もヘキヘキであった。
最後、寺尾が少年に空砲の猟銃を突きつけ殺す寸前、警官に射殺されるシーンはまさに"グラン・トリノ"と同じ落ちであ~あ、であった。
このクライマックスの場面に寺尾がうまく登場し、少年に銃を突きつけることが出来るのは「映画だから」と目をつぶるにしても、
「助けて」と懇願する少年を射殺してこそ、復讐が完成しイイのだ。
だが寺尾が一発の拳銃で射殺された後、空砲だった事が明らかにされ、そこで、
「少年に死ぬほどの恐怖を与えることが真の罰だ」と竹野内に語る寺尾が映るのである。
こんなのあり、そうだったの? では最初に殺した少年はなぜ殺したの。
映画は更に続き、裁判のシーンで終わるなんて、興ざめ。
少年を射殺した後、その直後、警官の一斉射撃で寺尾が射殺されて終わるのがよい。