風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画2題:リンカーン、魔女と呼ばれた少女

2013年09月09日 | 映画

スピルバーグ監督が自ら予告編に出演し、映画冒頭でも時代背景について述べていました。
南北戦争の戦闘シーンもあるのかと思ったのですがさわりだけでした。
しかし立錐の余地が全くないほどの屍の山のシーンはかえってリアリティゼロでした。
リンカーン大統領の生涯の伝記では無く、奴隷制度撤廃の憲法修正を巡る与野党の攻防・リンカーンの多数派工作劇です。
そのためには、買収や利益誘導や脅しも行われたようです。
リンカーンがいかに崇高で信念の人で、アメリカ中興の祖の英雄だったかを描くことが目的のような映画でした。
当時のアメリカ議員は仰々しいまさに誇大主義の塊で、その生意気さなどにうんざりしました。
奴隷制度を巡る南北の争いは、決してヒューマニズムや民主主義の問題が主では無く、経済体制を巡る争いが本質でした。
資本主義列強に入り始めたアメリカにとっては、奴隷制社会は自由な経済活動、人々の自由な移動を著しく阻害し、
その経済・社会体制はまさに封建的封鎖社会としか言わざるを得ない桎梏となっていました。
北部が人権や平等や民主主義に第一義的価値を置いていたのでは決してありません。
映画としては普通作品です。
現在のアメリカの政界は、共和党が保守で、当時は民主党が保守で今日と逆なのも面白いです。
今日、アメリカは、世界の警察官、民主主義の守り手などと豪語していますが、わずか150年前まで300~400万人の奴隷が
存在していたのです。
アメリカは、奴隷制度をなくしましたが、黒人とアメリカネイティブに犯した犯罪への謝罪と損害賠償はしていませんし、
彼らへの偏見と差別は今日もなお根強く残っています。

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                                                         【9月2日鑑賞】

陸の孤島ライブin木の根

2013年09月06日 | ウォーキング
8月24日(土)16時から  『陸の孤島ライブin木の根』  ――360°空港のド真ん中で愛とロックを叫ぶ怒濤の5時間 が行われ、顔を出しました。
昨年は、夏祭りでしたが、今年はより若者色の強い催しになったようです。 


 
 
 
昨年付けられたソーラーパネル
 
  
  
 
猛暑でなく、夕方近くで良かったです。
東成田駅は昔、成田空港旅客ターミナルビルの最寄り駅で、空港のど真ん中です。
そこから歩いて12分ほどの木の根ペンション・プールも空港のど真ん中で、見渡すと飛行機が沢山見えます。
観客は少なかったです。私はカレーと焼きそばを買ったのですが、カレーのご飯が生炊きでまずかったです。
ビールは飲まないで、初めてノンアルコールビールにしました。おいしくビックリしました。
私の好みの音楽では無かったので7時過ぎに引き上げました。
デジカメを落として液晶画面が半分写らなくなりましたが、何とか撮れました。           【終わり】

映画/7題・少年H、ライフ・オブ・パイ、愛,アムール、テッド他

2013年09月03日 | 映画

『少年H』を見ました。日本テレビ系が零戦、特攻を美化しているような宮崎駿の『風立ちぬ』をつくり、
テレビ朝日系がテレビの"相棒"スタッフで対抗するような感じです。
風立ちぬは、阿部自民党の新自由主義の右傾化を擁護・迎合しているみたい、というのは深読みしすぎでしょうか。
今年の夏は、日本の太平洋戦争を少し擁護する立場にシフトしているように感じました。
少年Hは、その流れの中で、戦争の問題を少し静かに見直そうよ、みたいな感じでした。
私は、妹尾河童の自伝的小説らしい原作を読んでいませんが、映画はきれい事、自分たちを美化しすぎて居ると感じました。
映画で、半世紀の前のリアリティを求めるのは難しいのですが、衣装など小ぎれい過ぎてどうもしっくり行きません。
実夫婦の水谷豊と伊藤蘭が、映画で夫婦を演じるのはいかにも話題作りの感じでイヤミでした。
そんな中、妹役の花田優里音は美人では無いのですが、可愛い上に一番上手い演技でした。
泣きながら微笑むシーンなどは素敵で、出色でした。
お盆の昼でしたが結構たくさんの人が入っていました。映画としては、普通です。 【8月12日鑑賞】

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原題:Life of PI
パイとは、主人公の名前。
さて、この非現実的で奇想天外なストーリーの結末はいかに?
映画のラストに、このストリーの隠された真実かも知れないというエピソードが明かされますが、明らかに蛇足でした。
また、少年パイと、成年パイの二人が登場するのですが、二人の英語の発音が著しく異なるのはとても違和感がありました。
第85回アカデミー監督賞などを受賞しました。私は十分楽しみましたが、たくさんの賞に値するかは私には疑問です。
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 【7月22日鑑賞】

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【7月29日鑑賞】

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 【8月19日鑑賞】
映画は、面白いかつまらないかは事前にはわからず、ギャンブルみたいです。
お金を払っているので、よっぽどつまらない以外、途中退座はほとんど皆無です。
今回の作品は、いずれも佳作とは言えませんでした。